防衛省が公表した事故機の状況の概要は以下の通り。

(1)19時25分ごろ、事故機は訓練で対抗機2機を撃墜した旨を送信。 
(2)19時26分ごろ、地上官制官から、米軍機との距離を取るための降下の指示を受けて、
事故機は「はい、了解」と送信し、左降下旋回を開始(高度約9600m)。
(3)19時26分15秒ごろ、地上官制官から、米軍機との距離を取るため左旋回の指示を受けて、
事故機は左旋回後、「はい、ノック・イット・オフ(訓練中止)」と送信(高度約4700m)。
 (2)〜(3)の間、平均降下率が時速約900km以上の急降下姿勢。
(4)19時26分30秒ごろ、当該機がレーダーから消失し、直後に墜落。
 (3)〜(4)の約15秒間、平均降下率が時速約1100kmの急降下姿勢が継続。
緊急脱出の形跡はなく、機体は激しく損壊し、部品・破片が海底に落下。

この発表によると、事故機は地上管制官に米軍機から離れるよう指示を受け、左下方向に旋回後、
わずか30秒の間に二段階で速度を早め、海に激突する形で墜落したことになる。

これまで墜落は「訓練中止」の連絡から約1分後とみられていたが、実際は15秒程度しかなかった。
まさに「あっ」と言う間の出来事だったのである。