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中韓を侮るな!日本にない危機感「国家的油断」が日本人の学力低下を招く
精神科医・国際医療福祉大学教授、和田秀樹

この6月、文部科学省所管の科学技術振興機構の調査結果が発表された。
他の論文に引用された回数から、影響力で上位10%の論文を発表した学者がどこの国に属するかの調査だが、
それによると中国がコンピューター科学・数学、化学、材料科学、工学で世界トップに立ち、
主要8分野のうち4分野が中国、残りの4分野はアメリカがトップになっているという。
日本はほとんどの分野で5〜6位に甘んじている。

中国や韓国が「ひっくり返っても日本に勝てない」という楽観論はいまだに根強くある。
経済については「悲観心理」が余計に不況を引き起こす側面があるので、
楽観を抱くことにはある程度、意義もあろう。

しかし、研究や教育に関しては「まだ大丈夫だ」という油断がレベルダウンに直結してしまう。
日本は毎年のようにノーベル賞を取るが、中国は取れないということを根拠に、そういうことを言う人が多い。
しかし、ノーベル賞の多くは10年、場合によっては何十年も前の業績を対象にしたものである。
その時代の日本の科学技術の水準の高さを示すもので、現在の水準を示すものではない。
東大卒や東大教授が、受験に受かったときや教授になったときは優秀であるかもしれないが、
その10年先、20年先の学力の高さは保証されるものではない。
その後、ろくに勉強しなければ、ただの人である(東大教授になってしまえば論文を書かなくても定年までクビにならない)。

かつて日本のスーパーコンピューターの性能が世界1位だったころ、
「2位ではいけないのか?」といって科学研究費を削減しようとした民主党のリーダーがいた。

現実には2013年から中国が1位になり、日本は2位にすら入っていない。
中国の研究費は約38兆円で日本の2倍になっているが、
国力の維持のために、何をおいても日本はもっと多くのお金をつぎ込むべきだろう。
また、各種調査で子供の勉強時間が、中国や韓国の子供と比べて、はるかに少ないことが明らかになっている。