>>852
もし仮に
「全く水上航行しない」
潜水艦があるなら、セイル(艦橋」は厳密に言うとこの「セイル」の一部分を指す)はなくていい、というかない方がいい。

・・・ということになりそうなんだけど、「魚雷型の船体からは突き出してる部分はない」(舵翼は別として)設計にした場合、
潜望鏡が実用的なものとして上げられなくなる。
船体から棒をそのまんま突き出すことになるから、水の抵抗が大きくなって潜望鏡自体が振られまくる(そしてちょっとしたことで壊れる)上に、
水中抵抗が掛かるから艦自体の航行能力や静音性が激しく損なわれる。
現代だと潜望鏡の他にレーダーマストとか通信アンテナマストを突き出さなきゃいけないし、原子力動力じゃなければ吸排気筒(シュノーケル)もいる。

そういったものを個々個別に船体から突き出したら、水中航行能力も静音性もあったものじゃない。
なので全く水上航行しないとしても、セイルは必要になる。


あと、潜望鏡にしてもアンテナマストにしても、セイルがないと「船体の高さ(=直径」の分しか伸ばせない。
そうなると、セイルのない潜水艦は、実用的な水上高のアンテナや潜望鏡が装備できない。
伸縮式にする、って方法がないわけじゃないけど、それだって「縮めた状態で船体の直径以下」にしかできないし、
そういう複雑なもの造ると信頼性に問題が出て壊れやすくなることはいうまでもなく。

なので単純に「マトモな高さの潜望鏡を設置する」ためだけでもある程度の高さのセイルがいるのだ。