>>836
> いや、運動性の評価は低速と高高度域を除けばYF-23のが上じゃなかったか?

少なくともYF-22 vs YF-23の競作がYF-22の勝利に終わり次期戦闘機に決まった時、
運動性の差が勝敗を分ける一つのポイントになったということが
当時の日本の航空雑誌(航空情報など)の解説記事(複数)で読んだ覚えはある
(但し随分と古い話で掲載誌も既に手元にないのでソースとして出せないのは予め謝っておく)

それに動翼が2対と1対とでしかも2対のほうだけベクタードスラストが使えエンジンは同じという設定で
動翼1対のほうが運動性に優れるというのは航空力学的に考えても有り得ない

機体の素材とかで大きな差…例えば一方はステンレス鋼で他方はカーボン複合材とか…があり
その結果として機体の自重が大幅に違って推力重量比にも大差があるというのならば話は別だが
YF-22とYF-23とでは機体の自重が極端に違うわけではない

そもそも水平兼垂直尾翼1対のほうが水平尾翼1対&垂直尾翼1対の機体に運動性で上回れるならば
誰だって水平尾翼などさっさと廃止する、水平尾翼の生み出す空気抵抗もレーダー反射も無視できないレベルだからだ
しかも水平尾翼はそれなりの重量もあるからそれを廃することができれば機体の重量軽減にも大きく貢献できる

つまり水平尾翼を廃しても古典的なレイアウトの戦闘機よりも運動性が上回れるのならば
戦闘機設計者は喜んで水平尾翼など捨ててしまうということだ、何しろ機体を軽くして空気抵抗も下げてステルス性も向上できるのだから

様々なファクターに影響されるステルス性については素人が定性的に議論しても余り意味がないので措いておくとしても、
少なくとも水平尾翼を廃することができれば空気抵抗はかなり減らせるので超音速巡航性能は確実に向上する
(もちろん水平尾翼を廃することに関するトリムの変化に対応する設計はちゃんとするという前提でだが)

だがYF-23を除きF-14/F-15より後の戦闘機は先尾翼(水平前翼)機を除き水平尾翼を廃止していない
チャイナやロシアの新ステルス戦闘機の試作機でさえもだ

この近年に試作される戦闘機試作の現実を見ても水平尾翼を廃した機体が水平尾翼を有する機体よりも運動性に優れるという話は眉唾物なのだろうと確信できる