>>957
あの作品はアメリカ側の意思決定の過程がろくに描かれていないので、どのような意図があったのかさっぱりわからんが、考えてみるに
「仮に歩く原子炉がいたとして、その頭と足に限定して破壊したから安全か?」
との問いに対し
「いや別に腹や背を撃たなくても普通に高いリスクがあるだろ」
という回答に至ったのではないか

と言うより、内部で何が起こっているのか、どのような構造なのか何一つ確信を持てない標的を攻撃するに当たり「頭と足を狙えば良い」とした自衛隊側のほうが理解しにくい
攻撃によって引き起こされる放射能汚染を確実に防ぎたいなら、もう上陸された時点でどうにもならないのでゴジラを見守るほかない
現実の原子力発電所攻撃しようとなった場合に、制御センター(頭)や原子炉の土台になる建材(足)を爆撃するにとどめれば二次的な被害は発生しない、と断言できるかと言えば絶対に否だ
まして、それが体内で核分裂を行っているらしい生物という常識のはるか外にある存在で、解剖はおろかろくな観察すらされていないのであればなおさらだろう

要するにあれは一種の政治的なポーズで、何か起こったら「一応、気を付けていたんですが」と言うためのものだったようにしか思えん
そのあたりをアメリカ側は無視して攻撃に打って出た
アメリカはゴジラ誕生とその生育に関して、日本より高度な追跡調査を行っていたので、「攻撃する以上どうあがいても危険性があるので同じこと」「放置すればより危険」と断じる根拠があったのかもしれない

…まあ、現実的に考えれば、いくらなんでも近くにあった大使館一つを言い訳に、他国で(規模が桁違いとは言え)害獣駆除目的の爆撃などと言う芸当をアメリカと言えど、いやアメリカだからこそ示しがつかんのであそこまで急いた行動はしないだろう
加えて自衛隊もより詳細な情報を得るか市街地を離れるまで静観する可能性が高く、自衛隊の戦力が無力なのでアメリカが動くという言い訳もなくなり、なおさらアメリカが攻撃する可能性は低くなる
攻撃するにしても、せめて海に帰ったところを狙った対潜攻撃から始まるのではないかな(初代ゴジラ並みの結論