たしかに、すでに80年以上にわたって空母の運用を続けてきているアメリカ海軍の空母艦載機と、
2012年から空母の訓練運用がスタートした中国海軍の空母艦載機を比較すれば、同等レベルであるはずがない。
しかしながら、あらゆる手段を駆使して空母艦載機の開発改良に邁進している中国とアメリカのギャップは日に日に縮まっていることもまた事実だ。
また、2017年にアメリカ太平洋艦隊所属軍艦が連続して死亡事故を引き起こしたことによって明るみに出た
アメリカ海軍における教育訓練の大幅な質的低下を直視する人々は、「中国海軍の教育訓練レベルを最小限に評価することは、
我々自身(アメリカ海軍自身)が過去数年にわたって教育訓練を最大限に節減しているという実情を忘却してしまっているようだ」
と警鐘を鳴らしている。
要するに対中警戒派が言いたいのは、「我々は中国海軍をけなす前に、アメリカ自身の海軍力と中国の海軍力双方の率直な分析・評価をしなければならない」
ということである。
この言葉は、日本の「中国海軍張り子の虎論者」たちにもあてはまりそうだ。