イージス代替策、検討着手 「メガフロート」案も浮上 政府 (時事通信 6/22)

陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止を受け、政府はミサイル防衛の代替策の検討に着手した。
海上基地にイージス・システムを置く「メガフロート」案や、護衛艦にシステムを転用する案などが浮上。
今夏中のとりまとめに向け、防衛省や国家安全保障局が対応に当たっている。

「代替案なき停止だ」。 政府高官は陸上イージスの計画停止によって、日本の防空に空白が生まれたと認めた。
防衛省は既に、陸上イージス専門班に防衛政策局や整備計画局の幹部を加えた検討チームを新設。
国家安全保障会議(NSC)による議論の「たたき台」を練る考えだ。

ただ、浮上した代替案はいずれも問題を抱える。メガフロートは海上に設置されるため、迎撃ミサイルのブースターが民家などに
落下する懸念はないが、警備部隊を配置しにくく、テロリストなど外部からの攻撃には脆弱という欠点がある。
河野太郎防衛相は、護衛艦にイージス・システムを搭載する案に言及しているが、海上自衛隊の慢性的な乗組員不足が課題となる。

陸上イージス以前に導入が検討された、移動式の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」は、落下物の危険が残り、
日本全土を防衛するには6基が必要とされる。 2基で全土をカバーできた陸上イージス以上に、配備先となる地元との調整のハードルは高い。

防衛省幹部は、陸上イージスの配備計画停止について「導入を拙速に決めた結果、技術検証が足りなかった」と悔やむ。
安倍晋三首相は今夏の議論を踏まえ「方向性を出す」としているが、結論を急げば同じ轍を踏む恐れもあり、同省は慎重に検討を進めたい考えだ。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce915382a1d7acac30524ab4a41f66e65d436f14

メガフロート案の場合、沖合に配置すると地元の反対や落下ブースターの問題がクリアできる代わりに、波浪やゲリコマ対策が面倒になるし、
中の人の勤務体制や交代も厳しくなります。 逆に沿岸部や湾内に配置すると、要員の勤務やゲリコマ対策や波浪の問題は軽減できても、
沿岸部の住民の反対が持ち上がるというまさに一長一短。