現在でも真相が不明なジョルジェ・マルティノヴィッチ事件(1985年)はセルビア人の
農家ジョルジェ・マルティノヴィッチが肛門へのガラス瓶の挿入による負傷の治療を
受けたことでユーゴスラビア人民軍まで調査に乗り出す事態となった。
これについて連邦政府は
「マスターベーション目的で自ら瓶を挿入し、それが割れて負傷した」
という結論を出したが、後にマルティヴィッチは
「供述は3時間におよぶ人民軍大佐の尋問の中で強いられたもの」
だとして供述を撤回した。
この件以降、ユーゴではそれまでタブーだった民族主義が公然と語られるようになり
後のユーゴ内戦の最初のきっかけになったと言われている。