「不当な平和許されぬ」 国連総会で林外相が演説
毎日新聞 2023/2/24 01:11(最終更新 2/24 11:39) 432文字

 林芳正外相は23日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる国連総会(193カ国)の
緊急特別会合で演説した。ロシアに領土を譲るような形で和平交渉を始める
「不当な平和」は許されないと訴え、
ウクライナが提案したロシア軍の即時撤退などを求める決議案への賛同を呼びかけた。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は和平交渉の条件として、
領土問題で譲歩の余地はないと強調している。
一方で、国連加盟国の中には和平交渉をすぐに始めるよう求める声もある。

 林氏は演説で「敵対行為は今すぐにでも停止すべきだが、
それは必ずしも包括的、公正かつ永続的な平和をもたらすものではない」と指摘した。

 その上で「もし、ある常任理事国があなたの国を侵略し、
領土を奪った後で敵対行為を停止し、平和を呼びかけてきたとしたらどうだろうか」と強調。
「私はこれを不当な平和と呼びたい。このような行為が許されるのであれば、
それは侵略者の勝利となってしまう」と述べ、ウクライナ支援を続けるよう訴えた。
【ニューヨーク隅俊之】

https://mainichi.jp/articles/20230223/k00/00m/030/186000c