“ロシアが予想するウクライナ反撃地点はどこか? ロシア防衛線全体を見る”
ハルキウ・ルハンシクからヘルソンに至るロシア軍防衛線の状況を検討する記事。
https://twitter.com/GdPanzergraf/status/1659501349007142912
ロシア軍の防衛線は全体にわたって重厚に築かれているようにみえるが、記事によると、
ドネツィク州ヴフレダル(Vuhledar)付近の陣地群がまばらな状態であるとのこと。
この地域は水流という地形特性への依存が高く、孤立して存在する防御拠点のほとんどに、
現在、兵員は配置されていないようだと指摘している。

さらにヴフレダル方面のロシア軍は冬季に無謀な攻撃を繰り返したため、非常に傷んだ状態に
なっていることも指摘している。
さて、ロシア軍が築きあげている陣地群だが、それが機能するには、ロシア軍に
十分な兵員と装備が必要となる。さらにそこで戦う技能も必要だ。

英国国防省は、ロシアが現在、そのようなリソースを集められるのかどうかは不明だと評価しており、
一方でISWは、ロシアは防御陣地群に適切に配置する人員に欠いていると評価する。

軍事アナリストのマイケル・コフマン氏は次のように述べる。
「ロシア軍は頑強な防御に着手するのに必要なマンパワーと予備戦力を保有している
可能性が高く、その防衛網には地雷原と塹壕が伴う。このことはウクライナがロシア防衛線を
突破できないことを意味しないが、以前の攻勢から推測できるのは、突破達成後にそのモメンタムを
持続させるという困難な課題がウクライナにあるということだ

ロシア軍にとって人員・装備の問題以外に、防衛線への後退運動を秩序立って行えるのか
どうかという問題がある。当然ながら、ロシア軍防御線は現在の接触線の後方に築かれており、
最前線でウクライナ軍と向き合っているロシア軍は、防御態勢に移行する際、
後方の陣地まで退がる必要が生じる。
しかし、ロシア軍は多くの歩兵輸送用車両を失ってしまっている。

なお、ISWのカロリナ・ハード氏は、ロシア軍の協同行動能力の貧弱さが大きな問題になると語り、
全旅団/連隊による組織的な後退戦闘の遂行は、今までロシア軍が遂行してこなかった技能だとも述べている。
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