高千穂遙 @takachihoharuka 2022年3月11日
で、ガンダムですね。

ある日、自宅に電話がかかってきました。SFマガジン編集長の今岡清さんからでした。

あのねーと、ちょっと言いにくそうに今岡さんは話をはじめます。
おたく(スタジオぬえ)の松崎(健一)くんから富野喜幸さんが書いた「機動戦士ガンダム」
って小説の原稿を預かったんだよね。早川でだしてほしいと。
でもさーと、今岡さんはつづけます。
これは、うちの方針とは合わない作品なので、だせないんだよねー。
だけど、断っちゃうと、松崎くんも困ってしまうじゃない。だから、高千穂さん、なんとかしてもらえないかなー。

うん、そりゃ言いにくそうになる話だ。どうしたものかと考えました。
ガンダムが打ち切りになるってことは、噂で耳にしていたので、
そのときは、それで映像作家なのに、やむなく小説にしたのかなあと思いました。
だとしたら、いろいろと思いはあるんじゃないのかなとも。
わたしは作品評ではあれこれ言いますが、基本的にどの映像作品もリスペクトしています。
それは、ヤマトでもガンダムでも同じです。なので、プロモートしてくれと言われたら、します。
関連本に寄稿してくれと言われたら、書きます。
ヤマトは、ぜんぜんそういう話がきませんが。(^^; ←、ガンダムは書いたことあります。(注:ロマンアルバムでくそみそにこき下ろしたこと

監督が小説化してでも世にだしたいというのなら、当然、協力します。
わかりましたと、わたしは答えました。
その原稿、松崎くんではなく、わたしのとこに送ってください。
わたしが朝日ソノラマに持っていきます。松崎くんにはこちらから話しておきます。それで、なんとかしましょう。
うわあ、助かったと今岡さんは言いました。編集者も、いろいろたいへんです。(^^;
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で、朝日ソノラマ文庫で空前の大ヒットになりました