アラブ、空爆強く非難 サウジは「完全拒絶」

イスラエル軍が10月31日に行ったパレスチナ自治区ガザ北部の難民キャンプ空爆に対し、アラブ世界から強い非難が相次いだ。サウジアラビア外務省は民間人で混雑する場所を繰り返し標的とするイスラエル軍の行為を「完全拒絶する」と強調した。

イスラエルとアラブ諸国は国交正常化が進み、中東に融和機運をもたらしていたが、イスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘で一転した。

エジプト外務省は「国際法や国際人道法に対する新しい、明らかな違反であり、危機の複雑さを増大させる」と批判。カタール外務省は民間人を巻き込むイスラエル軍の攻撃拡大が「仲介と沈静化に向けた努力を損ないかねない」と抗議した。

アラブ首長国連邦(UAE)は「無差別攻撃はこの地域に取り返しのつかない影響をもたらす」と警告した。アラブ連盟のアブルゲイト事務局長は「毎日流れる血の責任は国際社会にある」と述べた。(共同)