アンプのスピーカー端子からヘッドホンの間に入れるアッテネータの設計法

アンプのスピーカー端子の+-間に入れる抵抗をR1、
スピーカー端子とヘッドホンの間に入る抵抗をR2、
ヘッドホンの+-間に入れる抵抗をR3とする。

R3をヘッドホンの定格インピーダンスの1/10にする。
こうすることでダンピングファクターが10以上になり、ヘッドホンのインピーダンスの周波数特性に起因するレベルの変化を抑えることができるし、減衰率の計算でヘッドホンのインピーダンスを無視することができる。

減衰率Kを決める。電圧で1/5 (電力で1/25)にしたいなら、K=5となる。
R2 = R3 * K でR2を決める。

R2 + R3がアンプの定格負荷インピーダンス以下の場合、アンプに負担をかけることになるので、減衰率を大きくする。

R2 + R3がアンプの定格負荷インピーダンスの2倍以上になる場合は、デジタルアンプの場合に周波数特性が変わってしまう懸念がある。
その場合、R1を入れ、R1と(R2 + R3)の並列合成値がアンプの定格負荷インピーダンスの2倍以下になるようにする。

このように設計すれば、インピーダンスは非常に低くなるので、不平衡でもノイズをひろうことはないと思うが、気になるならR2を半分にして、ホット・コールドの両側に入れればよい。
不平衡のままでも、バランス接続のメリットの一つである、コモン端子の抵抗分の影響によるクロストークの変化は生じない。