★<乳児揺さぶり死>有罪の母、亡き我が子に涙 親と疎遠、夫とけんか…家事、育児を背負い誰にも相談できず

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180301-00010009-saitama-l11

 埼玉県新座市で昨年8月、生後約2カ月の次男に揺さぶる暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた、母親で当時19歳だった女(20)の裁判員裁判の判決公判が1日、
さいたま地裁で開かれ、高山光明裁判長は懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑・懲役4年)を言い渡した。

 「次男のことは今までもこれからもずっと大好き。
こういうことをしてしまって本当にごめんという気持ちでいっぱい」。当時19歳だった母親(20)は公判で、涙ながらに後悔と反省の言葉を述べた。

 公判で明かされたのは、家族4人の家事、育児を一手に背負った未成年の母親が、誰にも相談できないままストレスをため込み、
泣き止まない次男に思わず感情をぶつけてしまったことだった。日常的な虐待の事実はなかった。

 母親は午前4時ごろに起きて夫の弁当を2食分作り、午後7時ごろに夫が帰宅する前に夕食を準備。
掃除、洗濯に加え、乳児2人の世話を一人でこなしていた。
両親とは疎遠な関係で、夫の父は子どもを預かってくれることがあったものの、体調が悪いため頼りきれなかったとした。夫とはけんかが多く、一方的に強く言われていたという。

 当日は長男の1歳半検診があり夕方に帰宅。雨でぬれた洗濯物の処理と夕食の準備に追われる中で次男が泣き出し、「焦り、疲れがあった。
何をしても泣き止まずいらいらしてやってしまった」と泣いて認めた。今後は「夫との関係を良くして、両親を頼って協力したい」と誓った。

 高山裁判長は判決後、「二度と起こさないために夫との関係が一番大事。
しっかりと話し合っていい関係をつくって」と説諭。家事については「何でも完璧にやる必要はない。あまり気を張らずもう少し子育てを楽しんで」と述べた。

罪の意識にとらわれ過ぎることを心配し、「次男はあなたを決して恨んでいないと思う。長男を温かく育てて」と語り掛け、目元を拭った。

 黙って聞いていた母親も目元を拭っていた。