★10代から10代に腎移植実施へ 「子ども優先」初適用
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180510-00000049-asahi-soci

 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は9日、脳死判定を受けた10代の女性から、10代の男性に腎臓が移植されることになったと発表した。
腎臓提供者が20歳未満の場合、20歳未満の希望者に優先的に移植されるルールが今年3月に始まって以来、初めて適用された。

 移植ネットによると、脳死と判定されたのは、大阪府の10歳以上15歳未満の女性。
腎臓の提供を受ける10代の男性は、慢性腎不全で腎移植を希望していた。大阪大病院(大阪府吹田市)で移植手術を受ける。

 腎臓の移植希望者は1万1888人(4月30日現在)おり、腎移植を受けるまでの平均待機期間は約14年8カ月になっている。
これまでは、待機期間が長いほど移植を受けやすく、20歳未満の人から提供された腎臓が、高齢の希望者に提供されることが多かった。

 医療現場では、子どもの腎臓が高齢の患者に移植されたと聞いて、提供者の遺族がショックを受ける場合もあったという。
こうした意見を受けて厚生労働省の専門家委員会での議論を経て、3月から新しい選択基準が適用されていた。(姫野直行)