目が滑る方はスルー願います。

息子がまだ区立保育園に通っていた頃、やはり数週に一度は大人が見てもよく堪えたと思える程
ガッツリと歯型を付けて帰ってきた。園は加害児が誰だか明かした上で、加害児ではなく園の責任、
本当に申し訳ない、事がある度にそう言って園長直々に謝罪を受けた。
園には本当にお世話になっていたし、平身低頭で謝罪する園長先生を責める事はできなかった。
息子には、誰かから暴力や嫌な事をされても、絶対にやり返してはいけない、そう教育していた。

しかしあまりにも噛みつかれが続くので、ついに黙っていられなくなり、もし次があったら区役所に
直接相談する。このままでは息子の心が耐えられなくなる、転園も考える。そう訴えると、園長が
ついに口を割った。

「言葉の遅い子ほど、噛み付く傾向がある。私は医者ではないけれど、年齢なりの経験はある。
加害児は間違いなく何らかの障害がある。今後は常に加害児に1人保育士を付けて絶対に間違いの
ないようにする」

やはりな、という思いと共に、園としてもかなり困って対策に疲弊していると感じた。その後は約束通り、
噛みつかれはなくなり(その他の他害は多少あった)、無事卒園に至った。

小学校に上がってから、他害児は親が離婚して父親とその母(祖母)が面倒を見ていると知った。
祖母は付き合いのある母親達に、「あの子は可愛そうな子で、お財布から勝手にお金を持って行く、
でも叱れない」と話して回っていると噂で聞いた。お金を持っていて着いて行くとコンビニで何でも
買ってもらえるので、常に放置子を何人も引き連れて自転車で徘徊しているのを頻繁に見かけた。

実は小学校は自宅から徒歩3分程度だったが、素行と学力で評判が良くなかったので、一時的に
ワンルームマンションを借りて住民票を移し、隣の学区の小学校に通うようにしておいて正解だった。

加害児の良くない話しは小学校を卒業するまで数え切れないほど聞いたが、中学に上がってからは
ほとんど聞かなくなった。中学には定期テスト以外ほとんど行っていない、言うまでもなく結果は惨憺
たるものである。それだけ。

最後に聞いた噂は、高校には進学できなかった。それ以降は本当に何も聞かなくなった。

以上です、ありがとうございました。