気管カニューレ 看護師の再挿入を制限する教育委員会が複数

2018年8月4日 5時02分

特別支援学校に通う障害のある子どもが、呼吸をするためにのどから気管に挿入している器具が外れた際、
学校にいる看護師が再び挿入することを教育委員会などが制限しているケースがあることが専門の学会の調査でわかりました。
専門家は「緊急時には看護師が挿入できると国が見解を示していて、早急な見直しが必要だ」と指摘しています。

宮城県石巻市に住む新田綾女さん(20)は、幼い時から障害があり、気管カニューレを挿入していて、去年まで県立石巻支援学校に通っていました。
気管カニューレから管を入れてたんの吸引を行いますが、多い時には数分の間隔で行うなどして気管が詰まらないようにしています。

しかし、2年前の5月、綾女さんの気管カニューレが抜けていることに担任の教師が気づきます。
学校側は母親に電話し、気管カニューレを再び挿入するために学校まで来てほしいという内容を伝えました。
さらに学校は、20分後に119番通報をしました。
母親は連絡を受けてから30分後に学校に到着すると、綾女さんがベッドに寝かされ、
その周りを担任の教諭や校長、看護師などが取り囲んでいましたが、気管カニューレは外れたままでした。

その場で母親が気管カニューレを再び挿入し、綾女さんが呼吸困難などの状況に陥ることはありませんでしたが、

主治医によりますと、綾女さんは気管の中にたんがたまると呼吸困難になるリスクがあったほか、危険を感じて体がこわばると挿入するためののどの穴が小さくなり、再び挿入することが簡単にはできなくなるおそれもあったということです。

母親はなぜ速やかに学校側が再挿入をしないのか憤りを覚えたと言います。

母親は「大きな事故にならなくてよかったが、障害のある子どもでも安心して通える学校になってほしいです」と話していました。



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