小さい頃から母親に、
「お前はブスだな、本当にブスだ!こっち見るな!」
と殴られたり、ちょっとでもテストの点数が悪いと
「お前はブスで性格も悪いくせに、その上頭も悪いなんて目も当てられないぞ。」
と汚いものを見るかのように睨まれて罵倒されてきた。
他にも、思ってもいない事を
「いいや!お前は心の中でこう思ってる!絶対思ってる!乞食みたいなやつ!」と言われ、
何言っても駄目だと黙ってると、
「ほら!やっぱりこう思ってるんじゃねーか!この嘘つき女!」と言われた。

最初は勉強頑張ってたんだけど、
ある時ふと、あの女の為に良い大学行く必要もないよね…と力が抜けて、その辺の大学を出た。(Marchくらいの所)
弟はそこよりちょっと上の大学を出た。
母親は周囲にまるで自分は子育ての成功者であるように振る舞っていた。

私はその後就職に苦労し、人に言えない仕事もやっていた。
10代20代ずっと生きるのが辛かった。
30代になって、こんな私でも結婚する事ができた。
そして子供を授かった。
出産予定日が母親の誕生日と同じだった。
しかも性別も女の子だった。
正直本当に怖かった。
子が母親と似ていたらどうしよう…

実際予定日よりだいぶ遅れて出てきた子は
私にそっくりな顔立ちの女の子だった。

今この子のお世話を一所懸命している。
この子を可愛いがれば可愛いがるほど、
母親から虐められてきた小さい私が癒されてる気がする。
育て直しをさせてもらってるような不思議な感覚だ。

もちろん子と私は別人格。
母親を反面教師にしながら、未熟な私なりに一所懸命育てていこうと思う。