>>917
「お客様のデータ分析から、コアとなるターゲットは小学校の低学年〜中学年のお子さんというのが見えてきて。その子たちに喜ばれるものをつくろうというところから、対象年齢を6歳以上としました。僕らのルールとして、仮に対象年齢が3歳以上なら、基準となる3歳の子が遊べる大きさや仕様、遊び方にしないといけないんですよね。だから小学生が楽しめるものとなると、やっぱり6〜7歳の子にとって楽しく遊べる、魅力的に見えるということを基準にして仕様を設定しています」

対象年齢が定まってくると、いよいよ商品としてのこだわりも見えてきます。

「サイズには特にこだわったんですよ、できるだけ大きくしたくて。小学生低学年〜中学年ぐらいの子たちって、商品が幼いものに見えちゃうと恥ずかしくて持てない、という面があって。だからできるだけ……本物の刀に近づけるのは難しくても、できるだけ大きくしてあげたいなと」

おもちゃに入っている音声のプログラムなども、対象年齢に合わせてやや複雑な仕様が実現できたそう。

「例えば……ボタンを押すごとに次の型(技)の音が鳴るんですけど、音が鳴っている途中、もしくは鳴り終わってから5秒以内にもう一度押すと、“全集中、水の呼吸!”のセリフをスキップして“〇ノ型”から鳴ることで型を連続で出しているイメージで遊べます。さらにボタンは長押しすることで、同じ型ばっかり出すこともできるんですよ。例えば(拾ノ型)生生流転(せいせいるてん)をずっと出したい……というとき、ボタンを長押しすれば、その後はボタンを押す度に生生流転だけを連続で出せるようになります。3歳以下のお子さんだと少し難しい遊びですが、ターゲットである小学生のお子さんであれば楽しんでいただけると考え入れました。このように、できるだけ世界観を楽しんでもらおうと思って仕様を工夫しています」