【独自】3歳長女を1人だけで…南アジア出身の母と子への警察聴取「人種差別だ」東京都に損害賠償訴訟へ
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南アジア出身の40代の女性と長女(3つ)が警視庁の警察署で不当な任意聴取を受けた上、個人情報を漏らされたと訴えている問題で、親子が「身体的、精神的苦痛を負わされた。警察の対応は差別意識に基づき、人種差別撤廃条約に違反している」として、東京都を相手取り、慰謝料を求める損害賠償請求訴訟を起こす方針を固めた。

訴状などによると、女性が6月1日、都内の公園で長女を遊ばせていた際、長女が面識のない男性から「俺の息子を蹴った」と怒鳴られ、突き飛ばされた。

 男性は女性にも「在留カードを持ってるか、出せ」などと詰め寄った。通報で警察官ら6人が駆け付けたが、男性の言うままに長女に対して「蹴ったんだろう」などと言ったという。

 女性と長女は蹴っていないと主張したが、最寄りの警察署で約3時間の聴取を受け、警察官に蹴ったことを認めるよう迫られた。長女だけで事情を聴かれる場面もあった。

 さらに警察側は、男性に女性の名前、住所、電話番号などを教え、女性が長女を監督できていなかったとして、児童相談所にも通告した。長女はこの後、病院で「心的外傷エピソードによる不眠」と診断されたという。(望月衣塑子)