★塾講師から性被害10年、女性「グルーミングだった」…小学生の頃から「自宅で勉強見る」

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230626-OYT1T50273/

 小学生の頃から約10年間、性被害を受けて精神的苦痛を負ったとして、広島市内の20歳代の女性が、通っていた塾の元講師で50歳代の男性に1100万円の損害賠償を求めた訴訟があり、広島地裁で26日、和解が成立した。取材に応じた女性は、わいせつ目的を隠して子どもに近づき、手なずける「グルーミング」だったとして「同じ苦しみを味わってほしくない」と訴えた。

 訴状などによると、女性は小学校高学年の頃に通っていた塾の元講師から「自宅で個人的に勉強を見る」と呼び出され、塾のない日に元講師宅を訪れるようになった。服を脱がされたり、服の上から下半身を触られたりした。

 塾を辞めた中学生になっても「無償で教える」などと自宅に来るよう言われた。行為は次第にエスカレートし、頻繁に裸の写真や動画を撮影され、わいせつな行為を強要された。嫌がると、大声でどなられ、「愛しているからするんだ。誰にも言ってはだめだ」などと繰り返し言われた。

 高校に入ると元講師から携帯電話を持たされ、恋人のように振る舞うよう強いられた。被害は大学受験を終え、連絡を絶つことができた20歳頃まで続いた。その後も、不眠などのPTSDに悩まされた。

 昨年、女性は性暴力に抗議するデモの報道を見て、被害を受けていたことを改めて認識し、弁護士に相談。当初は警察に被害を届け出ることも検討したが、元講師とのメールや画像といった証拠となるデータの大半を削除していたことなどから断念した。

 今年2月に民事訴訟を起こし、訴状では「グルーミングを受けて洗脳され、判断能力を奪われた」と主張。和解条項には元講師が慰謝料を支払うほか、性加害で女性の心身を深く傷つけたことを認めて謝罪することなどが盛り込まれた。

 女性は広島市内で26日に記者会見し、被害を受けていた当時の心理状態について「嫌なのに断れず、嫌われたくないと考えるようになってしまった。自分が悪いのではないかと思い、親に言えなかった」と語った。

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