CPUの評価値と人間の形勢判断の違い。

自分が攻めての時に、駒がたくさんぶつかりあって、ごちゃごちゃしている局面。
もしかして玉が上部に抜け出されて入玉模様になりそうだと思ったら、
あえてゴチャゴチャしているところを触らずに、自陣に待ち駒をする手を指せるのが人間。
これは変化は読み切れないけれど、20手ぐらい先に利いてきそうだなっと予測する。

CPUはそのゴチャゴチャした変化をかたっぱしから計算できる。
けれど20手先の局面は未知に近くなるので、待ち駒は指せない。

CPUは1、2、3と順番にカウントして20まで進む。
人間は20を想定してから、1,2,3と進む方向を決める。

だから、攻めての最善手が示されても、守り手の方が良い場合がある。
その場合、それが生きるのはずっと先だから、CPUを深く読ませる必要がでてくる。

形は違うが阿久津の電王戦のハメ手なんかもそう。
森下先生の人間の方がまだ強いというのもそういう理由がある。