藤井聡太の登場で羽生はついに知ることになる。
己がなんら特別な存在ではなかったことを。それどころか藤井が真の伝説となるための踏み台に過ぎなかったということを。
普通であれば中学生くらいで悟ることを羽生は人生の終盤で気付くのだ。その重みはいかほどのものか。
今までの人生が頓死であったことを知った羽生の精神は、耐えきれず崩壊するに違いない。
晩年、その老害化した醜い姿を晒け出すことになるであろう。