余談だが
https://media.dglab.com/2017/10/25-shogiai-01/
史上最強棋士はだれか 将棋AIが出した答えは 2017年10月25日

 大山康晴十五世名人と羽生善治棋聖、それぞれの全盛期に対局すれば、いったいどちらが強いのか。対戦型ゲームや競技の永遠のテーマ「史上最強はだれだ?」。ファンなら一晩、語り尽くすこともできるだろう。
将棋ソフト「YSS」の開発者として知られるフリープログラマーの山下宏さんは「悪手」に注目し、歴代最強と言われる棋士の棋譜を解析、レーティング(強さ)を算出した。その結果はー。

 10月に札幌で開かれたITなどの国際コンベンション「No Maps」のカンファレンス「将棋が見せてくれた人工知能の世界」で、山下さんがプレゼンテーションした。

現在最強の棋士は史上最強なのか
 その結果はー。

大山康晴十五世名人、3000前後で推移(年平均16局)。

中原誠十六世名人、3100前後で推移(年平均18局)。

谷川浩司九段、3100前後(年平均12局、ただし、年ごとのバラつきが大きい)。

羽生善治棋聖、3300前後で推移(年平均22局)。

となった。

 もしも全盛時の羽生善治棋聖と大山康晴十五世名人が10回対局すると、8勝2敗で羽生棋聖が勝ち越すと推定される、という。また、14歳2ヶ月で史上最年少プロデビューし、以来29連勝で話題となった藤井聡太四段。その29局の棋譜を解析したところ、レーティングは羽生善治棋聖に匹敵する3300であることも分かった。

 さらに、2日制と1日制のタイトル戦、早指しのNHK杯を比較すると、同じ棋士でもレーティングに明確な差が出た。2日制に比べて1日制は平均100、NHK杯は平均200ほど低くなるという。その中で加藤一二三氏は、NHK杯でも91しか下がらず、「秒読みの神様」との異名は伊達ではなかったようだ。

 江戸時代の棋士7人のレーティングも算出。その結果は、初代大橋宗桂2555、本因坊算砂2611、初代伊藤宗看2510、六代大橋宗英2987、大橋柳雪2556、天野宗歩2758、伊藤宗印2776。歴代家元では最強の名人と言われた六代大橋宗英のレーティングが傑出して高く、近代将棋の祖との異名が裏付けられたようだ。