お前らって今までの人生で身近なところに圧倒的存在を感じたことある?
俺はある
音楽が好きで
いつか歌手になりたかったけど
中学生の頃に俺が1組だった時にその女は3組だった
そいつは中一の頃から完全なる天才少女だった
父親がプロの音楽家でそいつはピアノを自在に操り
学校行事ではステージ上で自由自在にインプロをかまし
自ら編曲した当時無名だったビジュアル系バンド(と呼ぶと怒るバンド)の歌を
合唱曲としてコーラス部に歌わせて本人は伴奏していた
そんな天才の前にあって俺は完全に敗者だった
立ち向かうことすらできなかった
数年が経ち俺は大学卒業し
しがないリーマンに
その女はソロ歌手として
ミュージックステーションに出演
あぁ俺が夢にまで見たストーリーを
こいつは当たり前のように叶えたんだなと
ただただ呆然と見つめることしかできなかった
のんのにとっての藤井くんはまさにそういう存在
なのに彼女は俺とは違い死に物狂いで食らいついて
同じ夢に向かって一歩ずつ歯を食いしばって生きている
何が言いたいかというと
他人が見ている夢を
馬鹿にするな