>>170 関連

終盤まで定跡化されたと言われていた地球人の将棋
だが、それはレーティングで1800程度の人たちの将棋だった

レーティング2000超えの藤井聡太の将棋は別世界
朝日杯では、羽生を破り、広瀬を破り、優勝したのだった

対局で、二人の思考レベル超える手を繰り出して・・
http://tamarunoboru.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/95-b59b.html
棋士 田丸昇のと金横歩き
2011年8月13日 (土)
終盤の95手目まで同一手順が続いた王位戦(広瀬王位―羽生二冠)第4局
抜粋
今週に行われた王位戦(広瀬章人王位―羽生善治二冠)7番勝負第4局の将棋には驚きました。後手番の羽生の誘導で横歩取りの戦型となり、終盤の95手目まで前例ある戦いの同一手順が続いたのです。その前例局は昨年のB級1組順位戦(井上慶太九段―畠山鎮七段)で、激闘の末に後手番の井上が勝ちました。

そもそも振り飛車を得意として「振り穴王子」の愛称がある広瀬が、勝てば3勝1敗となって王位防衛へさらに前進する第4局で、横歩取りを指したことが不思議でした。しかし公式戦データを調べてみると、広瀬はこの数年間に横歩取りで5勝(先手番で4勝、後手番で1勝)していました。十分な自信をもって臨んだようです。

横歩取りには様々なパターンがあります。第4局で羽生は実戦経験が豊富な展開に持ち込みました。広瀬は実戦経験がなかったのですが、井上―畠山戦の棋譜は知っていました。どこかで変化して分のある戦いにする目論見でしたが、結果的にそんな状況にならずに前例局をたどりました。
そして96手目、羽生は▲5三香の王手を△同銀(井上は△6一玉と逃げた)と取って前例局から分かれました。その後、広瀬は詰めろ逃れの詰めろの攻防手を放ったり、玉が中段に逃げ出して抵抗しましたが、羽生が着実に寄せきりました。これで戦績は、ともに2勝2敗の五分となりました。

横歩取り、角換わり腰掛け銀などの流行型では、前例ある戦いがよく展開されます。対局者は日頃の研究や新工夫を試み、どこかで一方が指し手を変えるものです。王位戦第4局のように、前例局で勝負が明らかとなっている終盤の局面まで同一手順が続いたのはとても珍しいことでした。ちなみに、過去には101手まで同一手順の実戦例がありました。