「俺を置いていかないでくれ!」先崎は叫んだ。
「はっ、虫けらが」丸山は軽蔑して唾を吐いた。
「お前は戦力にならん」郷田は相手にしなかった。
「やめてよ、寄らないでよ」藤井は気味悪がった。
「お前は来なくていい」森内は厳しく言った。
「君は十分働いた」羽生の優しい声には拒絶があった。
「頼むよ。俺にも力をくれよ」先崎は佐藤にすがりついた。