>>251 序盤は微妙な手順前後ありつつも定跡形になってますね

で、最初に気になるのは相手の手だけど35手目の図
ここを定跡だからという理由でなく次の手を説明出来る人は意外と少ない
後手四間に棒銀が来た場合、四間側が指したい手は
・△4三銀 角の頭を守る、銀の活用を図る、極めて自然な手
・△3二飛 『攻められた筋に飛を回せ』 (飛が回れとも言う)
・△1二香 角を空成りさせる、取るのに1手使わせる、いい位置で取らせない、なふぉなど御馴染みの手筋
・△6三金 高美濃を完成させる、飛の移動範囲が増えるという基本的な意味だけでなく
 対急戦、特に対棒銀、では△5五歩▲同角と呼んで△5四金〜△4五金と突かれた▲4五歩を取る狙いもある
と、これだけあるわけだけど実は後手だと全部は指せないんだね

△4三銀と△3二飛はワンセットだし優先度は最も高い
では、△1二香とせず△6三金の場合はどうなるかというと
角を5一や4二に引くとすぐ4五を突かれる可能性が出るし
角のライン警戒で角は2二のほうに引くことになる
コレは古い指し方で現代ではやや損であるとされてるんだね
また△4二角と引いて▲4五歩と仕掛けさせて△5三角とするのは
角交換後に▲4三角と打たれる傷が新たに生じているので損
その代り△5五歩▲同角△5四金という金の出動は出来るようになってるが
1一の香が角にライン上に残ってることが負担に成り易くよくない
(△5四金に角逃げず▲4四歩△同銀とさせてから▲8八角など)

【続く】