千田を追加してEloレーティング7位までの平均悪手の一覧表が完成した
29局目の藤井聡太の酷い数値は記憶に新しいが広瀬との王将戦
受けを間違えて自玉を詰まされたためだ
羽生の23局目は広瀬との順位戦で自玉の詰みを避けなかった△61飛が大悪手と判定された
候補手は△86飛だったがここは異論もあるところだろう
探索深度を深くすれば、あるいはソフトによってはどう指しても負けだから悪手とは判定しないかもしれない
また、平均悪手が0というのは一致率100%とは限らない
>=1500以上の局面ではソフトの候補手と違う手を指しても平均悪手の対象外になっているからだ
この点も平均悪手がダメなところだ

平均値で比較するとわかるが、1位と7位で極端に違っている
レーティング7位までの棋士ですらこれだけの差が生じてしまうのだから平均悪手のランキングなどとても信頼できるものではない
しかも、大悪手の1局が追加されるだけで大幅に変動してしまうランキングだ

したがって、平均値でなく中央値を採用するのがベストな選択だが、<700なら
永瀬 広瀬 渡辺 藤井 千田 豊島 羽生
<1500なら
永瀬 広瀬 渡辺 千田 豊島 藤井 羽生
の順となる
しかし、中央値を採用すると棋士の差はあまり出ない
全棋士を解析すれば彼らより上位にくる棋士もいるかもしれないし、数値と棋力の相関は安定していない
といったわけで、平均悪手のデータ紹介ははこれで終わりにする
なお、ここまで調べると比較したくなるだろうから95年の羽生と64年の大山も出しておいた
いずれも6月〜11月の棋譜
どうしても平均悪手が捨てがたいのなら山下データとは異なり平均悪手でも大山が一番だということは押さえておくべきだろう

https://i.imgur.com/nGunrrE.png