棋士のレベルは明らかに大山時代のほうが高かった
大山は優秀な人材が将棋界に集まって来ていないことに危機感を抱いて「娯楽戦争」と称した
将棋以外に夢中になれる娯楽がなかった大山の頃と違って娯楽の幅が広がったからだ
1957年普及率が7.8%だった白黒テレビが1960年半ばまでに一般世帯のほぼすべてに浸透した
この時代に育ったのが谷川世代だった
カラーテレビの普及率が5割を越えたのが1972年、9割を越えたのが1975年でこの時代に育ったのが羽生世代だ
1983年になるとファミコンが登場、その6年後にゲームボーイが発売された
そのため、渡辺明の前後の棋士はファミコン世代と呼ばれている
こうして10代の将棋参加率が80%だった大山の時代から渡辺世代の少年時代には20%台までに落ち、近年は15%前後で推移している
これほど激減しているのに棋士のレベルが上がるわけがないのだ