「あっ、もう!やっぱり二人でそんな事をしていたのですね!遅いから見に来てしまいました」
「ひひひ彦様!!違うんです!!あの、あのあの……」
「おやまあ、彦様に見つかってしもたねえ瑠璃光はん。それとも彦様、ずっと見てはったのかなあ?」
「そそそ、そんな!?斎太郎様!?」
「ふふふ、全く僕の屋敷で許しませんよ。それに今は僕が主人なのですから、僕に従ってください」
「うふふ、彦様……ボクはええけど瑠璃光はんにはぱわはらになってしまうのと違います?」
「そんなこと!僕は彦様の言うことは、ちゃ、ちゃんと聞きます!」
「ふふふ、全く。独り占めは許しませんよ斎太郎くん」
「怒られてしもた。しゃあないなあ……じゃあ彦様、二人でゆるりと頂きましょう」
「そうしましょう。元よりそのつもりなのですから」

お二人は満足そうに笑っていますが、僕はお二人に挟まれたまま……。
彦様の口付けと斎太郎様が髪を撫でる手が、とても心地良いです。
お料理とお紅茶と……その後のことは…………。
不屈隊と魔王隊の伝令がやってくるのにはもう少し時間が掛かるでしょう。
僕はもう少しだけこのゆるりとした夢に抱かれていようと思います。