対局場がどんな感じか見てみたくて、エレベーターを途中で降りる。降りたら若い子がさっと体温を測ってくれた。今日の記録係かな? あれもう1人居る?
「こーおはよ。今日の記録係は2人だってよ、柳下せんせ過保護だよな」
「おはよー。ここがあきらくんの控え室、あっちが聖治くんの、真ん中がこの子達の休憩所だってー」
「いつもの部屋じゃねーかよなぁ」
「その方がリラックス出来るよ、あきらくん頑張ってね」
あきらくんとひこたんは今日も仲良し、いいなぁ。あぁこんなところで映画のような熱いキス……僕も先生と……
「誰かエレベーターで上がって来ますよ」
会長かも? 感染予防のために必要のないところをウロウロするなって言われてるから、見つかったら怒られる。僕とひこたんは慌てて階段で上へ。
「遅いよこーちゃん」
はいごめんなさいすぐ準備します。先生はブツクサ言いながらビラを除菌してから読んでる。ひこたんはプレゼントを持って行ってくれた。メイクされてセットされて変な僕に……
先生何ですか? 緊急の用事ですか。出番をひこたんに替わってもらって、先生について行く。さっきの会館前の人達を追い払った後、戻って来ないように見張るお仕事。なんですが、先生がタブレットで対局開始の瞬間見たいって言うから、会館の中から見張ることに。
「先生いよいよですね」