2019/08/29

──今までうかがったお話だと、永瀬さんはずいぶんと昔の棋譜を並べてこられたということがわかりました。昔ながらの上達法ですが、それがメインですか?

永瀬:どうなんでしょう。実戦が多いですね。今だと週2で蒲田。週2で新宿。月の15日ぐらいがVSです。

──月に15日! いやあ、さすがですね。

永瀬:それがメインの勉強法ですね。ただ、年齢とともに減っていっています。

──なるほど、最盛期は月に15日だったと。

永瀬:いや、最盛期は月に28日でした。

──(絶句)

永瀬:対局が少なすぎるんですよ。月に28日がVSで、あとの3日が(公式戦の)対局です。もう少し対局をさせてあげたかったです(笑)。

──いやあ、すごいですね。一方で最近では、豊島さんが一切VSをやらなくなったという有名な話があります。そういう、コンピュータ将棋での研究をメインとする方法についてはどう思いますか?

永瀬:向いていれば一番効率がいいと思います。向き不向きがかなりあると思いますね。

──向いているのは、豊島さんだったり、千田さん(翔太七段)だったり。

永瀬:そうですね。気風(きふう)が大きいと思います。将棋の棋風ではなくて、性格の気風です。人間性というものが大きいと思います。やっぱり自分の場合、予定がないとだらけてしまうんですね。なので、そうならないために予定を入れる、というのも理由としてはありますね。たとえばオフの日が連続5日続いたとして、そういう時にちゃんと勉強できるという人は、(コンピュータ将棋を利用した)この勉強法が向いているのかな、とは思います。
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5858457