大山は20代は力戦居飛車を得意としていた
26歳から30歳の5年間を集計すると先手のときは矢倉(採用率40/65)が表芸で、角換わりは3局のみ
後手のときは相手次第とも言えるわけで角換わりが27局、矢倉が24局、そして相掛かりが最も多い31局となっていた
いわば裏芸が相掛かりだった
大山が自分の得意技と言っていた力戦居飛車はこの相掛かりのことでその5年間の勝率は82.2%(37勝8敗)だった
このうちの31局が後手で、勝率83.9%(26勝5敗)を記録している
先手居飛車が何であろうとも力戦で相掛かりにしてしまうのがこの時期の大山将棋の特徴といえる
相掛かりの勝率が最も高かった時期は27歳からの3年間で85.7%(36勝6敗)、採用数が減った35歳以降も得意としていて勝率84.6%(11勝2敗)だった
また、相掛かりで14連勝したことがあったが、最後の相掛かりは8連勝中のままになっている