メモ兼ねて、古い新聞記事から適当に文字起こししておきます
この時期は王座戦(九段戦十段戦竜王戦)の歴史勉強中なので主に日経新聞から

「升田はその棋風から相懸り腰掛銀のような際どい将棋が得意」
「大山は受けに強く、よく鉄桶の守備などといわれる」
「崩れんと見えても容易に決定打を与えない粘着力のある大山の底力、
これに大抵のものが攻めくたびれて、くたくたになる。」
「建部も今では村上、萩原、斎藤に続く現役の大先輩」
「丸田は従来苦手の感があった花村に初の白星」(53年度第1回王座戦準決勝)
「某A級花形棋士が大山、升田を比較しての観察には面白いものがある。
升田さんと指して負かされる時はガンと一発丸太棒で殴られたようで、
痛いッと気付いた時はそれが致命傷となっているが、大山さんには何時殴られたのか
傷を受けた時が判らないと、これはなかなか味のある表現である。」
「塚田は自他共に許す大山、升田とならび称される強豪」
「塚田も大山、升田、丸田と並んでいま棋界の四強と呼ばれる」
「塚田の強みは何と云っても非凡な天分による独創力の優れている点で、彼の将棋は
何時も溌剌として若々しい」
「東西の若鷲−東の松田(茂)、西の升田、おそらく近き将来の名人位は
二人によって争われるようになるだろうとうわさされたものである。」
「原田はいう、私の将棋は少し攻め過ぎる傾向があるので最近は意識して受け身に回るように
心掛けている」
「松浦の棒銀といわれるほど棒銀使いの名手」
「優勝候補の下馬評は大山名人、塚田九段、升田八段などに高く、ついで丸田、
松田、花村などの呼び声もある」
「村上は現在関西棋界の最長老、旧いファンの方ならかつては故神田八段と並び称された
強豪であったことは御承知のことと思う。」
「天才梶と謳われ機関銃小僧の異名さえあった」
「早指しの双璧といえばまず花村、灘という処だが大野も早い」
「大豪升田をして高島の攻めは日本一と折紙をつけられている」
「今回本紙では現役棋士全員参加の大棋戦を催して、はたして誰が一番強いか、初の
実力王座を決めることにした。」
「自己の後継者、不敗の名人大山に最初の黒星を献上したのがほかならぬ木村」