★☆色川武大☆★
>>348
だねえ。
俺は何度も文庫を手放しちゃ買い直してる。
どうせ読みたくなるんだから今は常備してるよw 麻雀放浪記の坊や哲って色川本人がモデルじゃなくて自分がモデルだって言ってる小島武夫翁w 何故、この人を語るやつが、少ないのか。
阿佐田名義とは、違う深み、切なさ、
を俺は感じるのだが。 色川さんは阿佐田哲也・名義のエンターテイメントで
評価されたし、結局、色川武大・名義でも
大衆文学に与えられる直木賞を貰ったけど、
本来は新潮社の新人賞を獲った純文学の人。
晩年は純文学一本で勝負する意思表示として
色川武大・名義で書いてた。
「狂人日記」は強烈な作品だよな。
最後の作品に相応しい凄味のある純文学の傑作だよ。 新潮社、ちゃうで、
中央公論新人賞やで。
『黒い布』やで〜。。。 純文学作家として歴史に残るべきだと思う。
過小評価されてると思う。 阿佐田哲也と麻雀放浪記の
イメージが強過ぎるんだよ。
直木賞とっちゃったしな。
本来、色川さんはとてもシリアスな
作家だと思う。 野坂昭如 タヒんだか
戦後無頼派がまたひとり・・・ もう闇市の時代を知る作家は
居なくなったんじゃないか?
いま、映画監督の今村昌平の本を読んでるんだが、
彼の価値観を育てたのは新宿・池袋の闇市
での体験だったことが分かる。
全ての価値観が崩壊してなんでもあり、な
人間のナマな欲望が解放されたムチャクチャな
カオス……
そういう時代を潜り抜けて来た奴らには
敵わないよ。いつ死ぬか分からない戦中と
焼け野原のアナーキーな戦後闇市時代。
色川さんも野坂も今村昌平も
みんな体験してしたたかに生き抜いて来たんだもんな。
いまはそんな作家居ないしな。
残された作品を読むしかない。 空襲体験てのは強烈だろうな。
黒焦げの焼死体群の中を、自分も一瞬後にはこうなるかもしれないと
恐怖しながら焼夷弾や火炎風から無我夢中で逃げ回るんだからな。
焼夷弾や火災それ自体も怖いけど、なにより手の届かない上空から
殺る気マンマンの連中が爆弾落としているという事実が一番怖い。
人が自分を本気で殺しにかかってきたという体験は、例え運よく生き延びても、
これはキツイ。
浅草のひとたちがヒステリーおこしたりして、みな戦争のプレッシャーにたいして
自己流のやりかたで対応しようとしているって描写もリアルだったなあ。 同じ、空襲体験でも、4〜5歳年上の、吉行淳之介、になると、おもむきが違ってくる。
吉行は、『焔の中』で、家から逃げる時、ドビュッシーのレコードを、持って出るか否かで、
一瞬迷った、という。
結局は、レコードは、置いたまま逃げて、家屋は丸焼け。
空襲が終わったあとの、ある種の開放感が、印象的。 吉行や三島は世代がちょい上だからね。
高校生→大学生の辺りで徴兵されて
即日帰郷になったりして偶然生き延びた。
あれ、強烈な体験だと思うよ。
空襲を逃げ惑うだけでなくて、
国家に「死ね」と強要されて共同体も
相互監視状態だから逃げられない。
仲間は死んでいく。自分は運良く生き延びた。
極限の緊張状態から敗戦の弛緩・空白状態→
価値観崩壊の空虚な空騒ぎとしての民主主義の
自由が来る。
虚脱感と手の平を返すように浮かれる
日本人を虚無的に眺めるしかなかったんじゃないかね。
右翼にせよ、左翼にせよ、思想やイデオロギーに
しがみ付いてる奴らは馬鹿に見えただろう。
ま、俺はだから第一次戦後派は嫌いなんだがw
右から左へ鞍替えしただけだからなw
梅崎春生を除く、がね。
吉行と三島は表面上、およそ対極にある作家だが
この戦争体験の傷から逃れられない「ニヒリズム」
とともに戦後を歩き出した点で同根だと見ている。 野坂は作家になりたくて
かなり意識的に有名作家の周りをウロついて
コネ作りをしてる。
「新宿海溝」とか「文壇」とかに書いてるね。
テレビの構成作家やコピーライター、作詞家みたいな
キャリアから、作家へ転身する戦略だった。
そこで、吉行や三島に可愛がられるんだな。
焼跡闇市派だからなw
同じような体験をした開高健もだが。
色川さんは吉行派だね。
「虚無」なんつーと、厨二病かよ、って話しだが、
それが戦争体験を経た作家の共通点かと思う。
日本のロストジェネレーションの一角に
色川さんもいるように思われる。 >>360
おいおい
第一次戦後派と呼ばれている武田泰淳が色川を見いだしたんだぞ
その括り方はあんまりじゃないか? 武田泰淳の『富士』を、二回読んだが。
読書人と一般人の間にいるおれは、
『富士』を理解できなかった。
色川作品に、そういうもはない。
文学的深みがありながら、一般読者にも理解される、
色川は、そういう作家。 凄い人だが、
ナルコレプシーによる、
幻覚描写が、特に凄いが。
あれは、飛び道具、な気がする。
中上健二の、路地、にも似た。
この人は、文庫『引っ越し貧乏』で、
中上のことを
「あの男は、他人とは思えない」
と言った。
わが師、吉行淳之介は、色川/阿佐田全集のあとがきで、
「最も好きなのは『怪しい来客簿』と書いている。
色川の、幻覚描写は、確かにすごいが、
大袈裟なものを嫌う吉行が避けたのも頷ける。
凄い作家だが、飛び道具使いであることは、
間違いない。 この人の全集、色川名義作品と阿佐田名義作品が別れていますか? いや、色川/阿佐田、両方の全集で、
分厚いものだった。
吉行淳之介が解説を書いていた。 >>369
色川名義のものと、阿佐田名義のものと、巻が違うのか? という質問でした。
それとも両方ごっちゃになって並べられているか、という質問。 30年まえの、古い記憶だから、よく覚えていない。
おれは、千葉市の、稲毛図書館で、「全集」を見つけた。
ともあれ、もしも、おれが編集したら、ごちゃまぜにはしないだろう。
ペンネームが複数なら、普通は、セパレートされてるんとちゃう。 この人のプロフィール見ると、「父は退役軍人」と書いてあるけれど、退役軍人って職業ではありませんよね。
お父さんはどんな職業の人だったの? 親父は、海軍士官だから、当時は、凄いエリートだよね。
で、あの、旧制中学をしくじった息子w。
普通に育てば、世の中のメインストリートを行く者に育ったろうに。
親父さんは、さぞや残念だったろうね。 『雀』という短編があったな。
鉄っちゃんの弟がでてくる。
忘れたが。
おれの勘違いか? >>374みたいな場合、弟に過度の期待がかかる。
自分の親戚にもそういうパターンがあって、大人になっても兄弟仲が悪い。 あの二人、仲は良いよ。
長じた弟は、兄の面倒を見ようとしていたし、
転勤で、岐阜(だったと思う)に行った弟が、交通事故にあった時は、
兄がアパートに同居し、メシをつくってやっていた。
そういう短編があった。
題名は失念。 >>378
仲が良いのは否定しないけど、そのエピソードが事実だという裏付けはあるの? ねーよ、アホンダラ。
だけど、色川読者なら、分かるんだよ。
他にも、兄弟が、仲が良いことをうかがわせる作品がいくつかあった。
詳細は忘れたが。
それと、弟が、不埒な生き方をして、
年老いた父親の面倒を見ない兄に、電話での会話で怒っている。
そういう作品もあった。
仲が悪ければ、電話で怒ったりしないだろ。 何年か前に出た、角川文庫の麻雀放浪記の新装版。(福本伸行の絵のやつね)
全作買うだけ買って読んでなかったんだが、先日「麻雀放浪記 四 番外編」を読んだら、中身の差別表現の書き換えがされてたわ。
自分が気付いただけで以下の4ヶ所
1.李億春の、対局前に裏芸やるよというタンカを受けた十三デブの台詞
・旧版…「勝手にやったらええ、でもわしらも盲目やないからな」の「盲目」に[めくら]のルビあり
・新版…「盲目」にルビ無し
2.李とドサ健の初対局時、李の黒手袋を脱ぐように言うドサ健の台詞
・旧版…「おっさん、つんぼ?」
・新版…「おっさん、聞こえないの?」
3.陳たちに対する表現が
・旧版…三国人
・新版…東洋人
4.最終盤、李に侮辱されたアガリをされて哲が心の中で悪態をつく場面
・旧版…指無しの乞食野郎め
・新版…乞食野郎め
一〜三巻もおそらくこんな感じで書き換えされてるんだろうな。
嫌だねえ。 ドサ健、女衒の辰、出目徳。
抜群のネーミングセンスだよな。 >>382
書き換えるって珍しいな
そういうのって巻末に「当時の社会情勢および作品の芸術的価値を鑑み」とかなんとかそんな雰囲気の断りを入れて
書き換え無しに載せるもんだとばっかり思ってた カテゴリが現代だからじゃないのか?
近代、例えば内田百閧フ文庫などは
>>387風なことが書いてあったぞな。 >>387
巻末にその記載もあった。
なのに書き換えてたということは、
角川文庫としては、書き換えた部分については故人の意志や作品の芸術性なんかを無視した、ってことになるんだよな。
出版社の恣意的な改変が許されていいんかねえ。 >>388 >>389
差別表現とは違うけれど、それこそ内田百閧ヘ生前は旧かなにすごくこだわっていたのに
今やほとんどの出版社が現代かなづかいに改めちゃってるもんね
著者の思いとか意図とかって出版社にとってはそんな程度の扱いなんかね カフカは死ぬ寸前に、「オレの作品は全て焼いてくれ」と言ったそうだし でも、それは、カフカの本意ではなかった、と訳者が書いているね。
友人のナンチャラが、自分の死後、発表することは、想定内であった、
という見解。 麻雀放浪記、今出てる文春文庫版だと巻頭に断り文を載せた上で、差別用語も原文のまま載せてるんだな。さすが文春。
ところで角川文庫のリニューアルで阿佐田哲也の文庫はラインナップから消えたのかな。 お邪魔しますよ
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そういうのって、予算の関係で決まることが多い。 基本的に、浅田哲也名義以外は、ブダイ名義。
いのうえしまお、とかの特例はあるが。 たけひろが本名でブダイがペンネームって事なのか
ややこしいですねどうもありがとう
20年くらい前からの疑問でした それが、正しい。
ブダイは、愛称。
筆名は、あくまで本名のタケヒロ。 手元に無いからどの本だったか分かんないけど文庫のおしまいのとこにわざわざブダイってルビがされてたんだよなあ
記憶違いかな タケヒロが正解なんだろうけど
原稿用紙の隅っこには「budai」と印刷してあったそうだ
してみりゃ気分次第でどっちでも使ってたのかね 「いねむり先生」ってのは、あれは恋愛ものですね。
薄幸のヒロインが自ら、素敵な王子様に出逢い、救われた想い出を書き綴った小説です。
とくに、先生が主人公に対して、君の小説はとても好きですと告げる場面は、
一昔前の少女漫画にある告白のシーンみたいで、ウルウルしちゃいますよ。 色川ファンのみなさま
昔怪しい来客簿が単行本になった時に
帯に人生の敗者と書いてあり
色川さんがそれに対して
人生の敗者を書いたわけではない、と
書いていた記憶があるのですが
何の本に書いてあったのでしょうか。
最近の怪しい来客簿の書評で
今で言う負け組と言うのがあって
もの凄く違和感を感じたのです。
怪しい来客簿は負け組や敗者を書いた本だったのでしょうか。 客観的には、負け組でも、彼ら主人公たちの主観では、敗者ではなかった、精一杯生きた、ということなんじゃないかな。 >>414
精一杯生きた、良い言葉ですね。
お返事どうもありがとうございます。 >>413
阿佐田哲也名義の無芸大食大睡眠に載ってたよ >>417
返信どうもありがとうございます。
怪しい来客簿を負け組と書いた書評の人は、
きっと色川さんの本を良く読んでないのでしょうね。 ルーシュンの阿Qや日記と比べたらまだ列島的なんだろうか。 >>418
学があるだろう編集者がいるような生活レベルから見るとそうだろうってので付けた感じでしょうけれどね
売りとしていいかどうかは分かりませんな他の良さそうなラベリングを思いつかなかったのかなあって 小林信彦のだいぶ昔の(おそらくは色川武大存命の頃)エッセイに、「色川武大に浅草芸人が実名で登場する小説がある。未発表のはずだ」とあったのですが、詳しくご存知の方います? 正確に書きます
「色川さんには、浅草のマイナーな喜劇役者を実名で書いた長編があり、手数のかかったものだが、まだ、本になっていない。完結していなかったような気がする。」
『定本 日本の喜劇人 エンタテイナー篇』p.127 最後に書きたかったのは
母方実家のあきんど成金ものと
父方の軍人没落を絡めた物語だったと思う。
嫁はん(母方従妹)に
「次に書くものは、きみを泣かせることになるよ」
みたいなことを言っていたようだから。
『宿六』に、そんなことが書いてあったような。 内容:
色川武大氏が夏目漱石好きだって言う話はソースどこ?
むしろ自分は色川氏は菊池寛に憧れてたのかと思った
菊池寛氏もギャンブルやってたし
もしかして色川氏は菊池氏を知らないのか…? >>425
『黒い布』で中央公論新人賞を受賞した際、
「好きな作家は?」と問われて、
「古いとお思いでしょうが、夏目漱石」
と答えている。 〉〉427
425です
ソース情報ありがとう
そうか、デビュー作で賞を取った時に
言ったのか
しかし色川氏が夏目漱石好きだなんて意外だな… ちくま文庫の『色川武大』は、冒頭が『ひとり博打』なんだよね。
これは、色川中毒者向けの短編だと思うが、
何故、頭に持ってきたんだろう? 今文豪のゲームが流行ってるみたいだけどもし色川武大先生が出てきたら面白そうだな
あの方のキャラ的にゲーム映えしそうだからな…だから色川先生がゲームに出ても自分は驚かない 色川先生、チワワ飼ってたみたいだけどどんなチワワ飼ってたんだろう
先生の奥さまの本に書いてあるかと思って探しても奥さまの本は見つからないし……
しかしチワワ飼ってたって可愛いな チワワは奥方が飼っていた。
色川は「ペットを飼うことは奴隷をもつことに等しい」
と看破していたから、奥さんのことも冷静に見ていたんじゃないかな。
奥さん著『宿六』に愛玩犬のおことがでてくる。
ペットは奴隷発言は、エッセイだったかな。
忘れた。 エッセイですね
私は小説よりエッセイが好きですね
喰いたい放題だったかな 南が丘文庫
http://www.minamigaoka.info/BOOKS/
Official Homepage
横浜市立南が丘中学校の母体である、平成研究会、通称、経世会とは、自由党吉田茂派を起源に持ち、周山会(佐藤栄作派)・木曜クラブ(田中角栄派)の流れを汲む、鉄の軍団と呼ばれた保守本流集団である。
横浜市立南が丘中学校OB会 なんで、色川すれに、こういうクソ野郎がくるかな。
マルチだし。
死ねよ。 アマゾンキンドルで「友は野末で」の電子書籍を買って読みました。
電子書籍の方は、談志師匠との対談は収録されていませんので、購入検討の方はご注意です。
この短編集の中の一作のあるページに興味深い記述を発見しました。
正確な文章は忘れたけど、だいたいこんな感じでしたな。
曰く、父はサディストなので、自分はマゾヒストになった。
曰く、父が軍人だったので(天皇崇拝者だったので)、自分は天皇キライになった。
曰く、父が見境のある性格なので、自分は見境のない性格になった。
曰く、父は海軍士官だったので、自分は海に入らない。
なるほどなあ、結局オヤジさんの影響大の個性だったんだな。 >>436
遅れてしまったけど7月に「色川先生がどんなチワワ飼っていたか」っていう質問をした者です
回答ありがとうございます
奥様の本にその事が書かれているのですね
にしてもペットは奴隷って凄い解釈だ先生… そりゃ愛玩動物の「玩」ってもてあそぶっていう意味だもん 今爆報フライデーで三島由紀夫の特集視てるんだが、色川先生が黒い布を三島由紀夫に高く評価されていた話を思い出した
あんなに自分の作品を高く評価してくれた人があんな形で亡くなって…色川先生はどんな気持ちだったろうか 色川武大・阿佐田哲也ベスト・エッセイ (ちくま文庫)
大庭 萱朗 (編集), 色川 武大 (著)
出版社: 筑摩書房 (2018/1/11) 手品師の従兄弟がいて、まだ現役で活動中。
アサダ二世といって、新宿末廣亭とかに出てますよ。
まあ俺が書かなくても知ってる人多いかもしれないが。