森鴎外
ワシントンアーヴィングのリップヴァンウィンクル鴎外訳、
原典より文学的価値高し。名訳だよ。 重訳はその文学的価値に係わりあるのかな? 世には読めない
日本語の直訳が横行しているが。訳せばいいってーもんじゃねえ 文体が固いのはわざとか
それともまだ言文一致がこなれてなかったのか 某儀明日年来の宿望相達し候て、妙解院殿(松向寺殿)御墓前において首尾よく切腹いたし候事と相成り候。
しかれば子孫のため事の顛末書き残しおきたく、京都なる弟又次郎宅において筆を取り候。
某祖父は興津右兵衛景通と申候。
永正十一(十七)年駿河国興津に生れ、今川治部大輔殿に仕え、同国清見が関に住居いたし候。
永禄三年五月二十日今川殿陣亡遊ばされ候時、景通も御供いたし候。
年齢四十一歳に候。法名は千山宗及居士と申候。
父才八は永禄元年出生候て、三歳にして怙を失い、母の手に養育いたされ候て人と成り候。
壮年に及びて弥五右衛門景一と名告り、母の族なる播磨国の人佐野官十郎方に寄居いたしおり候。
さてその縁故をもって赤松左兵衛督殿に仕え、天正九年千石を給わり候。
十三年四月赤松殿阿波国を併せ領せられ候に及びて、景一は三百石を加増せられ、阿波郡代となり、同国渭津に住居いたし、
慶長の初まで勤続いたし候。
慶長五年七月赤松殿石田三成に荷担いたされ、丹波国なる小野木縫殿介とともに丹後国田辺城を攻められ候。
当時田辺城には松向寺殿三斎忠興公御立籠り遊ばされおり候ところ、神君上杉景勝を討たせ給うにより、三斎公も随従遊ばされ、
跡には泰勝院殿幽斎藤孝公御留守遊ばされ候。
景一は京都赤松殿邸にありし時、烏丸光広卿と相識に相成りおり候。
これは光広卿が幽斎公和歌の御弟子にて、嫡子光賢卿に松向寺殿の御息女万姫君を妻せ居られ候故に候。
さて景一光広卿を介して御当家御父子とも御心安く相成りおり候。
田辺攻の時、関東に御出遊ばされ候三斎公は、景一が外戚の従弟たる森三右衛門を使に田辺へ差立てられ候。
森は田辺に着いたし、景一に面会して御旨を伝え、景一はまた赤松家の物頭井門亀右衛門と謀り、田辺城の妙庵丸櫓へ矢文を射掛け候。
翌朝景一は森を斥候の中に交ぜて陣所を出だし遣り候。
森は首尾よく城内に入り、幽斎公の御親書を得て、翌晩関東へ出立いたし候。
この歳赤松家滅亡せられ候により、景一は森の案内にて豊前国へ参り、慶長六年御当家に召抱えられ候。
元和五年御当代光尚公御誕生遊ばされ、御幼名六丸君と申候。
景一は六丸君御附と相成り候。元和七年三斎公御致仕遊ばされ候時、景一も剃髪いたし、宗也と名告り候。
… 前は文語にすごい苦戦したけど時間経って読むと結構スラスラ読めるようになった >>630
権力や家庭に飲み込まれないように、必死に抵抗していた結果という意見があるね。 ★book:文学[重要削除]
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擬古漢文調がリズムがよく歯触りがよかったなあ。名文。美文。
森鴎外まで来ると帝大もなかなか。 >>651
当時はまだ東京大学という名称だった。
鴎外は、卒業時点では東京大学卒の医学士。
ただし、まだ19歳だった。
知ってて書いてるとは思うけど、他の方の参考までに。 脚気のことも書いてあったような。フォロー or スルー
ありがと。 ウィタセクスアリス読んでみたんだけど
これって森鴎外自身がモデルなの? 晩年の鷗外の作品ってめちゃくちゃつまんねーな
退屈な史実ばかりを書いてるだけ
ネタ尽きたんなら潔く引退すればよかったのに 鴎外の文章を読むことは、昨夜から何も食べておらず、水もあまり飲めず腹ペコでクタクタの時に
米からコトコト煮た白粥の程良く冷めたのに、岩塩をはらはら振り掛けて食うような。
白粥か蕎麦か握り飯かは人によるでしょうが、一言で言うと滋味。 分からなくとも、面倒くさくとも、あの漢語調の整った文章に参ってしまうんだよなあ。もちろん最後まで読めないけど。 鴎外の好物はご飯の上に四つに割った饅頭を載せ湯をかけたもの
奇異に思うが食べてみるとインスタントのおしるこで
甘過ぎず美味しい
鴎外の文章も似ている
雁などは読みやすく完成度も高い 『諸国物語』に収められている「フロルスと賊と」って、これはいったいどういう小説なのですか!!!! >>655
> ウィタセクスアリス読んでみたんだけど
> これって森鴎外自身がモデルなの?
他に誰がいると? スレチでスマンが
東大の前進が開成所って言ったんだな
最近はじめて知った
開成高校とかそれにちなんでたのかな? >>669
リアルにケツ穴狙われてたからこその説得力があるよな
美少年より男らしいほうが狙われるんだな ここで聞くのが正しいのかわからないんだが、最後の一句にでてくる「マルチリウム」がいまいちわからん。
ググると殉教者とか殉教者の墓とかでてくるんだが本文中でどういう意味で使われてるのかいまいち理解できない。 ☆ 日本人の婚姻数と出生数を増やしましょう。そのためには、公的年金と
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内容はともかく、なぜ鴎外は彼を題材にした作品を書いたのだろうかと疑問に思った かのようにを読む
私の感想を簡潔にいえば
外界との衝突を避けるため、ひたすら読書に、思索にふけることに逃避する青年の話
なかなか考えさせられる作品だった >>675
「かのように」というのを知らなかったので、はじめて読んだ。
理念小説といってもいいんじゃないだろうか?
鴎外自身の、明治維新の否定と新政府での自身の立場の葛藤を、理念として表現しているようにも思う。
よく発禁にならなかったな、というのがもう一つの感想。 六草の仕事は素晴らしいとは思うが、
鴎外とエリーゼの恋を至純のものとして持ち上げたいという思いが強すぎて、
喜美子や良精にしわ寄せが行ってる可能性もあるのではと思っていたら、
案の定遺族から抗議が来たらしい。 >>672
元文ごろの徳川家の役人は、
もとより「マルチリウム」という洋語も知らず、
また当時の辞書には献身という訳語もなかったので、
人間の精神に、老若男女の別なく、罪人太郎兵衛の娘に現われたような作用があることを、
知らなかったのは無理もない。
しかし献身のうちに潜む反抗の鋒は、いちとことばを交えた佐佐のみではなく、書院にいた役人一同の胸をも刺した。
この文章を読めば、martyriumを知らなくても類推できるんじゃないの?
ってか、丁寧なマルチリウムの説明の文章だろう。 六草の仕事って、結局「薄情な人間」が「弱い人間」に代わっただけで
鴎外がダメな人間であることには何の変わりもないんだよなあ。 >>678
本文中で言えば「献身」解釈すれば「自己犠牲」ということについて「マルチリウム」と言っているんだろうことはわかったが、
いざ調べてみると「martyrium」には殉教者などという意味しかないので結局これは森鴎外の生きていた頃は「献身」と訳されていたのだと解釈すればいいの?
どうにも現代の「martyrium」と当時の「martyrium」では大きな違いがある様に思えるんだが。 >>681
http://eow.alc.co.jp/sp/search.html?q=martyrium&pg=1
http://ejje.weblio.jp/content/martyrium
もちろん「殉教」を「他者へ命を捧げること」と訳すことは可能だが、現代の「martyrium」は「建物」としての意味合いが強い様に思える。
「献身」と訳してしまうのはあまりにも意訳すぎると思うんだが。 >>682
基本的に、鴎外はドイツ語に堪能だったと思うんだが(笑 >>684
お前さん、その言語感覚のレベルで鴎外が書いたものの間違いをうたがってんの?(爆 >>685
間違いってのは言い過ぎた。
ただ現代と当時、というか俺の言語感覚のレベルと森鴎外とでは「martyrium」の認識に差異があると思ったって話。
https://www.wadoku.de/search/%E7%8C%AE%E8%BA%AB
http://ejje.weblio.jp/content/%E7%8C%AE%E8%BA%AB
献身と訳すものなら他にもあるのに、わざわざ宗教的な意味合いが強い「martyrium」を意訳して用いたのには意味があるのだと思うが、その意味が最初の書き込みをした時はわからなかった。
今は宗教的な意味を持つことが重要だと解釈すれば良いとなんとなくわかった気になっているが、この認識で合っているのだろうか。 根源に宗教があるかどうかはわからんが、
親孝行な娘の行為としては、日本人なら、心情的には現代でもうなづけるところはあるんじゃないか?
ただし、この場合は、逆縁となっても、信ずる正義を貫こうってところがあるわけだから、
裁きが主張どおりに行われたら、むしろ宗教としては困る状況だろうな。
ただ、その意味では無欲な献身ではないわけで、違和感があるのはわからなくはないが。
いずれにしても、鴎外は喜ぶかも知れないが、考えすぎって気がする。 >>687
度々丁寧な回答サンクス
鴎外の作品で言えば「ニルアドミラリ」などもそうだが、鴎外に限らず文豪の選ぶ外国語にはきっと想像し難い思惑が内包されているのだろうと勘ぐってしまう。
でも案外単純な理由であることが多いのかね。 >>687
>親孝行な娘の行為としては、日本人なら、心情的には現代でもうなづけるところ
さすがに現代でうなずく人はいないだろう。
よほど政治的に偏ってるならともかくだが。
現代というか、昔も今も、親は子供の身代わりになることはあっても、子供を親の身代わりにはしたいと思わない。
昔は、娘を身売りしたりするのは珍しくはなかったようだし、もちろん間引きもあった。
とはいえ、身売りや間引きをしなければ、親子ともに飢え死にするという状況と比べるのは無理がある。
この作品の出来がいいとは思えないけど、鴎外の権力に対する隠れた反感がよくあらわれてるとはいえそうだ。 露伴の文語は格調高く、難解な漢語多出、閉口。
鴎外のそれは格調同じく高く、難解な漢語無し。
時代の差か?
それにしても 五重塔は日本文学の五指に入る傑作。 時代物結構多いよな
仇討ちだったり堺事件とか
読むのしんどいけど結構楽しい
境事件で切腹した箕浦の、自身のハラワタをつかんだ上での口上とかしびれる 堺に切腹した土佐人の墓を訪ねた。すぐ傍に幼稚園。
砂岩の粗末な石塔。字は判読できた。はかないなあ!
生きて人生、死んでも、人生。 南が丘文庫
http://www.minamigaoka.info/BOOKS/
Official Homepage
横浜市立南が丘中学校の母体である、平成研究会、通称、経世会とは、自由党吉田茂派を起源に持ち、周山会(佐藤栄作派)・木曜クラブ(田中角栄派)の流れを汲む、鉄の軍団と呼ばれた保守本流集団である。
横浜市立南が丘中学校OB会 >>398
幕末の有名な遣米使節の新美某の娘は芸者になった
それが柳原伯爵に身請けされ、生まれたのがあの柳原白蓮 >>398
※後半について
それは当然でしょう
昔は実質一夫多妻制みたいなもの
庶民に倹約質素を奨励した水野忠邦だって、若い妾を5人くらい抱えて、それぞれに屋敷を与えていた
庶民だって金さえあればそうことは可能
また公娼制度もあり、私娼も多数
男は性的にはかなり自由だった >>429
> 東京では彼は妾をおいていたようだが。
それは鴎外の実母が探してあてがったお妾さんだね 最初の妻と離婚したあと、実母が鴎外の生理的な面を心配して、知り合いの未亡人か何かを、妾とした
かなり美人だよ
キリッとして垢抜けた雰囲気
ただ昔の下町の女性だから学があったわけではない 正妻にはなれないタイプ
実際それからしばらくして、別の良い家柄の女性を後妻として迎えている >>696
他の国の一夫多妻は知らないが、日本の武家の多妻は勢力の維持拡大のため。
武家は本家を軸とする親族会議が実権を握っていて、家を構成する子供が多いほど発言力を強めることができた。
男子でも女子でも、家を構えさせたり嫁がせたりすることで勢力の拡大を図れた。
次男は長男の予備軍として部屋住みにさせ、三男以降は他家に養子に出した。
養子に出した男子は無関係だが、女子の場合は、嫁ぎ先とは互いに親族となった。
日本では男女とも性的な制約が少なかったのは確かだが、家の存続や共同体の維持に性が埋没していたことも忘れてはいけない。 鴎外の作品を読んでいて、一昔前の時代はある一面では家族構成が柔軟だなと感じた。
子に恵まれなければ前途有望よさそうな子を養子にしたりね。
まあ親しいところから迎えるケースが多いようだけど。
とにかく”家”の存続というのが重要だったのだね。
ゆえに家名に泥を塗るような真似はすまい、家名に恥じぬ生き方をしようとの矜持が発達したのだろうか?
※もちろんそのような家は一部の特権階級に限られるのかもしれないが
利己主義が跋扈している現代ではそのような精神的支柱は得られまい。
得られたといても、それは肥大化した個我による似て非なるものだろう。
皆が皆それによって行動すれば、きっと人はホッブズのいう自然状態に行き着くだろう。
とはいえ、そうあれる者はある意味では幸せかもしれない・・・。
そう考えると家や国、または宗教などに基づく共同意識を築くというのは重要なのだ、と今更ながらに気づかされた。 >>699
家も国も宗教も排他的だけどね。
排他であることが重要とは、とても思えないな。
個人を殺し、他の集合を支配する。
鴎外自身、家からも国家からも、最後は逃げてしまったわけだから。 集団への帰属を欲するのは安楽を得んがためか?
それじゃあ畜群と罵られそうだね。
そんなら超人を目指そうか?
綱渡りの日々に魂は耐えられるだろうか?
それに耐えうる意思はどのように培えばいいんだろうか? >>701
集団に帰属したがるのは、自分が個人として確立してないからだな。
つまり、未開社会の精神の名残り。
市民社会が発展していくと、普通は利害の相反から、個人としてその社会に参加していくようになる。
日本では現代でも市民社会が成熟せず、専制王制のような集団への帰属意識による集団社会とでもいうべき、いびつな構造になっている。
明治維新そのものが、王政復古としての維新、という歴史としては矛盾した方向を標榜しても、誰も疑問を持たない奇妙な精神構造の産物だ。
鴎外は、その精神をばかげたものとして切り捨て、漱石はその愚かな社会に翻弄されて精神を病んだ。 一葉はんが長生きしあはったら鴎外せんせをしのいだかわからしまへん 「安井夫人」を読んだが、あの作品は安井息軒が主人公で、
夫人はほとんど描かれていないような気がするのだが。
なぜ題名を安井夫人としたのだろうか。 鴎外っていうと「麦飯に反対して大勢の軍人を脚気で死なせた人」のイメージが強くて、
花袋の「一兵卒」で主人公が脚気になってるのを読んだときも、
鴎外のせいじゃん!って思った 脚気の件についてはよく調べたらなるほどなと思った、当時は庶民に全国的に白米食が広まったばかりで当時は何よりのご馳走でこれを容易に切り替えるのは兵士の士気に関わったかもしれない。
効果は認められたとはいえまだ医学的根拠のないやり方に頼るより当時の最高のご馳走を食べさせて兵士を戦場に送り出すことを優先した結果なのかもしれない。 海軍ははなっから英国式を採用したのでパン食だっただけ、
しかし、りっぱな日本食の「カリーライス」がある。
江川担庵はパン食を兵糧に採用したかったようだが。
文学を論じる場で、軍隊の食事を持ち出して、けなすのは
いただけないね。 >日本では現代でも市民社会が成熟せず、専制王制のような集団への帰属意識による集団社会とでもいうべき、いびつな構造になっている
今時こんなカビが生えたサヨクみたいなこというやつがいるとは・・ >>713
カビが生えたサヨクがそう言ってるんなら、カビが生えたサヨクは正しいってことだね。 >>698
随分長い演説お疲れ様。 でもその程度のことは知ってますからご心配なく。 >>715
随分遅いレスだけど、わずか数行の文章が長いって、現代の国語教育はどうなってるんだろう? 史伝を書き始めてから一遍に面白さを失った。
史伝は不眠症の処方のひとつ、読めば眠くなる。
そうそう、漱石の明暗なども。 酷評すれば史伝には芸術性皆無。
ドキュメンタリー映画ベルリンオリンピック、東京オリンピック
は芸術作品です。ありのまま記述すりゃよいってーもんじゃない。 >>718
ドキュメンタリー映画ベルリンオリンピックを礼賛するのは、金正恩ぐらいかもw