>>772

「激しい思い込みの世界」は、「彼が理想とした世界の具現化に向けての強力な意思表示がされた世界」という意味でとって欲しいと思います。
彼の作品が「心象風景」の表現であることはその通りなのですが、通底に流れているのは、確信犯(正しい意味での)的に理想を追い求める彼の叫びのようにも思えてしまいます。
例えば「虔十公園林」や「二十六夜」にはそれが強く表れているように感じます。その思いが大きく、純粋であるために凡人の私は時として押しつぶされそうになってしまうのです。

宮沢賢治の境地には一生達することはできないだろうと思いますが、前にも書いた通り大好きな作家です。