★ジェイン・オースティン★Part4
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>>128 オースティンを読んだきっかけってなんでしたか? もしよかったら教えてください 旦那も読めば好きになると思うんだけどな 男の方ならファニーとか好きかもしれないですね 彼女にはイライラさせられましたが、あの分厚い本をあっという間に 読めたのはさすがにオースティンの小説だなあと思いました。 年配の紳士がファニーについていじらしいと言っていたのを聞いたことがあります。 そういう見方もあるのかと目から鱗でした。 友人であるイギリス女の10代半ばの娘は本の虫で、 国語=英語の成績が校内断トツ、 「ジェーンエア」を二日で読み切ったそうだ。 読んだばかりの「高慢と偏見」が大変に面白かったというので しばらくその話題で、親も含めて盛り上がったが、 オースティンの英語については‘ものすごく手ごわい’のだと。 もしかしたらバージニア・ウルフなんてこわくないのかも知れないが、 オースティンに関してはそうもいかないようだ。 >>129 芸者さんですか? お稽古ごとの合間にオースティンを読んでるなんてカッコいいですね。 お座敷での話題にもなるんですねえ、意外。 ああ、マンスフィールド・パークのファニー・プライスか。 突然思い出したけど、戦前のハリウッド映画(ミュージカル)に 同名の舞台芸人が出ていました。 飯はまずく、天気は湿って薄暗いけれど、 それでもなぜかイギリス人の感性にはシンパシーを感じるんだ。 英語の習得に身を削っていた時分、手軽な近道はないと思い込み、 絵本から初めてミルン、ダール、CSルイス、ヤンソンなど児童文学を読み漁った。 我慢したあげくにアーヴィングなどの平明な現代の小説にステップアップ。 徐々に時代をさかのぼって、いつかしかオースティンにたどり着いたのさ。 複雑極まる構文に最初はめまいを覚えたけれど、読み進むうちに慣ちゃった。 「おさるのジョージ」から「高慢と偏見」まで四年くらいだったかな。 For what it's worth... まずもちろん、文法を完全にマスターすること。 その後はとにかく楽しみながら学べ。 (読書の最中は辞書を引かない。それではお勉強になってしまうから) 辞書は英英のみ。 一番大事なことは、モウティベーションの強さなのだけどね。 なるほど 英語ですか 漱石もきっと英語の勉強でオースティンを知ったのでしょうね 英語ではウチの旦那を愛読者にするのは無理だな 好きになってくれたら イギリスへオースティンを訪ねる旅に 賛同してくれると思ったのだが 残念 オースティンを読める人は凄いな。 自分は読んでいても苦行としか思えなくて断念してしまう。 オースティンは最初の大きな目標だった。 英語の美文の極致と一般にみなされているからね。 すなわち、英語小説の最難関だと思って間違いないよ。 オレの経験値から言うと、次はたぶんヘンリー・ジェームスで、 その次がディケンズ、その次がヴァージニア・ウルフとかサカリーとか。 オーウェルやクリスティやフィッツジェラルドを一切辞書なしで楽しめたら、 次にガリバー旅行記かブロンテ姉妹かハーディを。 ここら辺は、やや古めかしいながらもわりと平易。 これも辞書なしで大丈夫だったら、さあディケンズへGO! 英語が母語の人間でも読みづらいんじゃないのか? ニュージーランドから来た人が「オースティンなんか読めねぇよ」と言ってたぞ。 まあ、英語といっても、地域によって差異があるのはわかるが。 へんな流れになっていますね。 英語うんぬんの話柄はすきでないのですがオースティンが敬遠されるといけないので一言。 オースティンは上で言われている程、語学的に難しくはないです。 じぶんの主観で決めつけるのはよくないです。 オースティンの小説は時代背景や風土などの知識があまりなくても すいすい読めるから楽に感じる。 To me his prose is unreadable -- like Jane Austin's [sic]. No there is a difference. I could read his prose on salary, but not Jane's. Jane is entirely impossible. It seems a great pity that they allowed her to die a natural death. Mark Twain オースティンは「英語の美文の極致」 「次はたぶんヘンリー・ジェームス」で、その次がディケンズ、 その次がヴァージニア・ウルフとかサカリーとか たくさん読んでいる割には、???と思ってしまう。 物語はどこにでもあるような話なのに すごく面白い 長ったらしくまわりくどい文章もなんのその 夢中で読んでしまう 面白いキャラクターがたくさんでてくるから読んでいて すごく楽しい よく考えると江戸時代の人なんだよね、オースティンって 樋口一葉よりも前の時代の人なのに なんだかすごく 親近感を覚える。不思議だ。 昔の人の考えたことがわかるのは古典の面白いとこだよね よく考えてみてくれ 投稿者:津原泰水 投稿日:2011年 9月20日(火)00時48分1秒 誰かが君に成り済ましたのかもしれないが、僕ではないし僕の指示でもない。 これを立証するのは難しいが、僕にそのメリットがあるかないかで、あるていど判断できようかと思う。 ↑ ウソつきツハラピース佃煮川上弘美。 荒らしのキチガイ。 >>142 オースティンはそれほど読みづらくないと言い切る君が 読解に困難を感じる英語小説はあるのかな? ひょっとしたら「高慢と偏見」(第二作目)しか読んでいないんじゃないの? 後期にかけて構文がよりレトリカルなっていくんだ。 高慢よりもエマや説得の英語はさらにformidableなんだよ。 ここはエリザベス嫌いな人が多いのかもしれないけど、 自分はあのポジティヴシンキング、楽天主義には驚嘆する。 過去のことは楽しいことだけ考えよ、とか 全て満たされていない方が失望することもなくていいとか。 まねしたいような人生哲学だ。 話の終わりころでさえ、ダーシーが帰ってこないならこっちもきれいさっぱりも忘れてやるわ、とか、 さすがに最高の条件の求婚を足蹴にしてケロっとしてるだけあるわ。 あー、訂正だ。 ‘ひょっとしたら「高慢と偏見」(第二作目)しか読んでいないんじゃないの?’ ↓ ‘ひょっとしたらせいぜい・・・’ おれがエリザベスを嫌いな一番の理由は、 彼女が、男たちに対する以上に、自分の母親と妹たちに対して とことんシニカルで酷薄ありながら、 いじいじウジウジしているだけでまんまと玉の輿をゲトする、 可愛いだけが取り柄の鈍重な姉を無批判に応援しつづけるからだ。 エリザベスは自分が頭がよくて愚かな人たちを馬鹿にしたり、 他人に対して少々厳しいところがあることをわかっていて だからこそ、そんな自分にくらべ人に対して天使のように誰でも いい人だと思ってしまう優しい姉が好きなのだと思う エリザベスのこのシニカルな性格、結構作者を反映してるような 気がする >153 男性の方みたいだけど、聞いてもいい? 男性にとって「高慢と偏見」ってどんなところが面白いですか? 私は母親と妹たちは嫌われて当前と思う。 特に20歳くらいの娘って女親に厳しい。年取れば丸くなるんだろうけど。 現代なら家出するかも。 エリザベスは謙虚な人間には弱くて、ジェインだけでなくビングリーにも悪感情は持っていない。 んでダーシーやコリンズみたいな尊大にうぬぼれてるタイプは眼の敵にする。 母親があれなぶん、優しいジェインが頼りみたいな関係になってるんじゃないかな。 ジェインは皆に好かれる人なんだと思うよ。ビングリー姉妹にすら好かれてるくらいだし。 自分はむしろあの父親が苦手だ。いくら恒産があるかしらんけど怠惰で 妻や娘、みんなの性格を馬鹿にしてわらってるだけ。 娘が駆け落ちしても全くの役立たず。真相を知っても「金と手間が省けた」とかいってるところはほんとむかついたわ。 ダーシーは内心この父親は…とあきれてるんじゃないかなあ。 自分をたなにあげて他人に厳しいとこエリザベスと似てるよね。 そう、そう。 父親もそうとうに独善的で辛辣で酷薄なキャラクターだよね。 なるほど、それでエリザベスは似た者同士の父親と気脈を通じているわけか。 そういうキャラの弱点までオースティンは考えて書いてるんだろうね。 ハーレクイン(読んだことないが)や赤毛のアンみたいな安易なサクセスストーリーにならないのは 作者のユーモアと批判精神の賜物だろう。 ダーシ−あたりは理想の男みたいに言われるが、よく読めば相当滑稽に書かれてると思う。 ビングリーが思うほど愛されてないと決めつけといて、実は自分の方こそ死ぬほど嫌われるのに気付かないとか。 執念深いから人を許せないと言いつつ、執念深いのはむしろ愛情の方だったり。 それにしちゃエリザベスへの批判はもの足りないような気がするな。 嫌なことはすぐ忘れるような強い性格だから苦労にならないのかもしれないが。 オースティン自身も、結婚しとけばよかったとか全く後悔せずに一生送ったんだろうね。 >>155 母親は愚かで軽薄ではあるけど、当時の時代背景を考えると 娘たちを結婚させようとするのは重要なことなんだよね そうしないと、父親の死後は食っていけないこと確実だし 出来る限りいい条件で売れるうちに売らないと エマの老嬢みたいな生活になるわけで 若い時はちょっとした美人で、それに引っ掛かって結婚したって 「説得」の両親と似たような設定だな、そういや あっちは父親の美貌に聡明な母親が引っ掛かったって話だったけど この時代は自由なお付き合いってのがなくて お付き合い即プロポーズだから大変だな。 こんなはずじゃなかったというのが相当ありそう。 >>155 153だけど、高慢と偏見は役作りが弱いと思うんだ。 皮相な色付けしかされておらず、立体感がまったくない。 無謬のエリザベスにバカにされるキャラはみんな、 視界の狭いコミカルなだけのネタ的存在で終わってしまっているだろ。 にもかかわらず、数十時間をかけて読み通してしまったのは、 第一にオースティンの文体の磁力のおかげだと思います。 高慢と偏見では足りなかったかもしれない人物塑像の奥行きを オースティンはエマで完璧に実現できたと思う。 エマは自分の浅薄な観察眼と独善をはっきり思い知り、 たっぷりとそのとばっちりも受け、自己嫌悪にすら陥るのでした。 たしかに人物表現はエマのほうがいい ミス・ベイツやエルトン夫人が最高におもろい でも高慢と偏見もなかなかいいセンいっているというか、好きだな。何度目かの読み返しの後でも、 ああこのあたり好きだなあ、あなたって凄い人だわ、オースティン嬢!と感嘆する自分がいる。 でも高慢と偏見書いたころはまだ真剣な恋をしてないんじゃないかなって、なんとなく思う エマは登場人物によりリアリティがあるかもしれないけど、 結末は最初から想像付く。オースティンをいくつも読んでるとああこうなるだろうなってわかる。 ストーリーの組み立てについては「高慢と偏見」の方が面白い。 例えばpicture(肖像画)のモチーフ一つにしてもいろいろでてきて伏線があって、 ペンバリーでの理解につながるあたりも、ああそういうふうに持っていくのかと… 多分first impressionの時からあったモチーフなんだろうけど。 あのあたりの描写は本当にうまくて、200年前の小説としては驚嘆に値する。 人物造型が軽いのは喜劇を意識してるからじゃないかなあ。 自分は「高慢と」は喜劇的な要素の強いフェアリーテイル(最終的にはペンバリーが一種のユートピア)として読んでる。 どんな勉強をすれば原書を読めるんでしょう? 普通の英語の構文の勉強では、オースティンを読むのは難しいですよね。 19世英文学特有の語彙と文法というものは別に膨大な数ではないよ。 たぶん、二、三日で全部教えてあげられる程度の量だと思う。 現代英語の文法をほぼ完全に把握していれば・・ 例えば、オックスフォードの実例現代英語用法辞典と ケンブリッジのAdvanced Grammer in Useを両方マスターできたなら・・ というのは例えば助動詞のニュアンス、関係代名詞と分詞節の用法などを 感覚的にすべて理解できるレベルになれば、後は慣れと感性だけで オースティンの複雑怪奇な美文調は克服できるよ。 もちろん、英検一級の語彙問題でおたおたしているようでは話にならないし、 英語小説を読みなれていることも前提だけど。 一番大事なものはきっとモウティベイションの強さだな。 「オースティンの複雑怪奇な美文調は克服できるよ。」 → 「オースティンの一見複雑怪奇な構文の森の中に、いつしか軽快な リズムが聞こえはじめ、やがて明晰な道筋が浮き上がることだろう。」 「高慢と偏見」を最初に読んだのだけど、序盤は、 長蛇のごとくのたうつ構文を読み説くのに四苦八苦。 一つのセンテンスを三度、四度読み返すことも当たり前。 でもそのうちに文体のリズムをつかみ、 読むのがだんだん楽しくなっていったよ。 がんばれ! >>169 >長蛇のごとくのたうつ構文 おっしゃるとおり! 構文の迷宮にまよいこみ、お手上げ状態で訳文に逃れ 雰囲気だけ掴んで先に進んだことが多々ありました。さほど多くない全ての 作品を幾度も日本語訳よんじゃったら原文にいくほかに道がないですが、 自分の英語力じゃ訳に助けてもらわないととダメだなあ オースティンではないが、メルヴィルとかも読みにくくて死ねる。 そんなに難しいかな? 外語大英語科の一年が毎年読んでるはずなんだけど。 語彙的には簡単ではないけども高校レベルの文法が出来てれば十分読めると思う。 「高校レベルの文法が出来てれば十分読める」 これはありえません。 >>175 じゃあどうして学校側は読ませるし、学生側も一応着いていけてるのかってことになる。 一年生なんかTOEIC600、700点台がごろごろしてるんだよ。 語彙がきついのは間違いないが、目一杯背伸びすりゃなんとかなるってことだろう。 オースティンを難しい難しいって煽るんじゃなくてもっと気軽に挑んでもらえればいいと思うんだがな。 外語大の英語科だったら、洗礼としてありかもね。 ただ、普通の高校レベルじゃ、全編を読み通すのは無理だと思うぞ。 単語は調べれば問題ないが、構文や文法はきつい。 日本語訳と併読する感じか? いずれにせよ、18〜19世紀の英文学作品を読むのは至難の技だよ。 オースティンなんて、フランス革命とほぼ同じ時代だろ? まだ19世紀にも成り切っていない時期。英語も今のような形にはなっていない 一概に至難の業ということはない。 ロビンソンクルーソー、ガリバー旅行記、嵐が丘、ジェーンエアなどは けっこう読みやすいよ。 しかし、ラドクリフ、オースティン、サカリー、ディケンズ、 ヘンリー・ジェームズ、バージニア・ウルフあたりの レトリカルな美文家は、日本語を学習中の外国人に 森鴎外や小林秀雄を読ませるくらいいの難儀を伴うかも。 ぼくには西鶴や近松よりオースティンの英語のほうが易しい。 日本語って移ろいやすいものだなあ 里見八犬伝なんて訳じゃないと読めない でも同じ時代のオースティンは辞書があれば日本人の大学生くらいならなんとか読める 英語が母国語の人にとってはオースティンは樋口一葉くらいの感覚かしら 古いものでも原文そのまま読めるってのはいいな 私は学部の共通科目の授業でMansfield Parkを全部読んだし Pride and prejudiceも個人的に読んだけど、 そんなに語学的に難しくなかったよ。 と言っても、その授業は受講者3人で1人はロシア人で もう一人は博士課程の英文学専攻者で、私は大学入学前に英検1級に 無対策で受かった程度の英語力だから、普通の大学学部のレベルじゃないけどw もちろん、古い文法とか、現代では認められない文法とか 多数出てくるけど、 そんなことより、オースティンの作品は現代の作品と違って 「全能の語り手」が何でもベラベラ語ってくれるから、 とりあえず文法・語法・語彙的に正しく理解できれば 内容の理解は大丈夫じゃないの? 少なくとも楽しめる程度には。 当時の制度とかはペンギンクラシックスなら注釈あるし。 それよりも難しいのは体験話法(自由間接話法、中間話法)の多さじゃないだろうか。 (特に後期の作品に多い)。 あれこそまさに慣れがいる。 英語の体験話法はドイツ語の接続法みたいに明らかな目印が無いから。 慣れると勘で気づくようになるけど。 でもオースティンの体験話法をいくつか調べてみたけど、 見分けやすいのもあるけど、地の文に完全に埋没してるように見えるのもある。 ところで、なんか上の方で東京外語大の1年云々書いてあったけど、 今の外語大の英語専攻じゃ、ダメじゃないの?wwwwww 今の東京外語大なんてバカばっかりだしwwwwwww 優秀な奴は今時、外語大なんて入らねえしwwwww 模擬試験の平均偏差値見ると、英語専攻の合格者でさえ、英語1科目の 偏差値が東大合格者に負けてるしwwwwwwwww 情けねえwwwwww >>176 あのね、それは外語大の先生が「外語大はこんなに馬鹿なはずはない。 これくらい読めて当然だ」という期待を込めて、あえてやってるんだよwww 実際は全然読めてないよwwww 早く4大学連合から離脱してねw 君らと同レベルと思われたくないからww 実際、4大学連合の制度を活用してるの君らくらいだから。 もう授業取りに来ないでねww 英語サッパリの自分には何だかこ難しい流れになっているが とりあえず空気読まず宝塚版高慢と偏見のチケット取ってみた。 タイトルが謎だかまぁ楽しみにしてよう。 >>170 オースティンの英語は難しくはないよ。短い文章で、たくさんの情報を与えてくれる。 それでいてたくさんの単語を書いてわからせようとするんじゃなくて、詩のようにわずかな 言葉で、多くを悟らせてくれる。めちゃくちゃ効率的にかけてる。それが読んでておもしろさ をあたえてくれるんだとおもう。 今更掘り返して悪いが、>>153 男達特に母親と妹達に対する批判の言葉が厳しかっただけで姉の批判はしてなかった訳じゃなかったような…。言い方が柔らかかっただけで。 どっちみち姉を応援してたのは、あまりにもうじうじして動けない弱い存在だったからだと思う。優しいからってのも部分的にはあったんだろうが。だから母親みたいに厳しく批判出来なかった。って解釈はもしかしたら妄想の域になってしまうかもしれないけどさ。 ビングリーもダーシーの説得で引越しちゃう位の人だし。だからこそビングリーやジェインには厳しい批判をしなかったんだと思う。 『説得』にあまりに感動して、 『マンスフィールドパーク』に手を出したら、中間あたりからあまりに面白くて一気読み。 『エマ』は自分には今一つだったが、オースティンいいですねえ。 写実の妙というか、光景がリアルに浮かんできて、ヘタな映画やドラマよりずっと臨場感がある。 それにしても『パーク』は、あの長大な話のほとんどが、主人公カップル以外の物語でできてるのがある意味新鮮な驚き。 ハッピーエンドの予定調和と決まってるからむしろそれ以外をドラマにしようとしたのかもしれないが、 ファニーの良さがわかるのがメアリーに失望したら即みたいな流れには違和感。 こんな近親相姦(実際そうだが)みたいな愛より、 ヘンリーと結婚してファニーがうまくヘンリーを改造して幸せになる方が断然好みだなあ。 ところでこの映画、ドラマはいくつかあるみたいだけどどんなもんでしょう? エマはくすくす笑いたくなるような楽しさを延々と引っ張りながら、 抱腹絶倒の終幕になだれ込む最強、極上のコメディだと思うのだけどなあ。 それまでまるきり軽視していた小娘に意中の男を奪われるのではあるまいかと 突然気づいたエマの、不安と嫉妬と自己嫌悪に悶絶してうろたえる姿の 可笑しさったらありゃしない。 英語でしか読んでないんだが、あの会話と行間の空気の微妙な可笑しさが ちゃんと伝わっているのか疑問に感じるぞ。 なんとなれば、明らかに日本では相応の評価を受けていないのだから。 英語でしか読んでないから 文学部の教授に日本のドイツやロシアの文学者はがんばってるけど、 俺のやってる英米文学者たちはそこまでがんばっていないといってた。 ヘッセやドストエフスキーは日本では人気ありまくりだけど、 英米のものはそうでない。 その原因は翻訳にあるだろうとも言っていたよ。 ドストエフスキーだのカフカだのといったひねこびたカルト作家の 異端文学がでかい顔をして再犯を重ねているのは、 まあ翻訳の質も大きな一因だとは思うが、それ以上に、 日本人の、思想的、芸術的ハッタリに弱いスノッブな ミーハー根性のせいだよ。 それはともかく、コメディというのは翻訳が難しいのだろうなあ。 もしかしたら、オースティンやディケンズの原文のユーモアや アイロニー自体を訳者がやすやすと見逃してしまうなんてことはないのだろうか? エマはオースティンの周囲では評判悪かったんじゃなかったっけ。 単に翻訳だけのせいじゃなくて、好き嫌いの別れる小説だと思う。 研究者でもなければ、小説に何を求めるかは人それぞれだろう。 自分は仏文だけどなんとなく英文学には退屈なイメージを持ってたな。 でも結構今オースティン気に入って原文に手を出すくらいはまってる。 もしかしたら訳にあき足りないものを感じるからかもだけど。 『エマ』はどうも好きになれない。 小説が、というより、あの主人公が。 ふうん。 おれにとっては完全無欠のコメディなのだけど。 私の男を見る目はまだ甘かったのね、うふふ、とただ軽く自己反省するだけで 世はすべてこともなしの大冷笑家、エリザベス女王よりも、 実はやることなすことトンチンカンで、それを気付いている周りの人々に 生温かく見守られつづけ、最後にそのとばっちりを受けて深く恥入り、 狼狽するエマのほうが、はるかに微笑ましくて可愛らしいけどなあ。 エマ好きだな 頭のいいと自他共に認める女の子が 周囲を思い通りにコントロールしようとして 結局墓穴にはまりそうになり でも若いだけに素直に反省したり うまく逃れたことにほっとしたりして とってもかわいい いい子ちゃんのマンスフィールド・パークの ファニーよりもずっと好き でも自分にとっては この作品の魅力は主人公だけじゃなくて 登場人物全員であるけどね うん。 「エマ」はほんとうによくできていると思うよ。 確かに人物造形が素晴らしい。 脇役にまで陰影と立体感がある。 人間関係も実に巧妙にバランスがとられている。 なによりもものすごく可笑しいんだから。 エマは可愛いですよ。 エマの俗物性は当時の身分制度を抜きには考えられないし、素直だしちょっとお馬鹿だし情愛深いし、 私はオースティンが言うほど嫌味な主人公とは思わなかった。 ただ、ヒロインとヒーローの関係に絞ってみると、 『エマ』が知的で裕福な中年紳士がうぬぼれの強い美少女をあれこれ教育し、最終的には妻にするのに対し、 『高慢と偏見』は知的で魅力的だけどお金のない女性が、プライドの高い男に大きな影響を与え、 最高の愛をささげられる話なんだよね。 水村美苗が書いてるけど、エリザベスは「奇跡のような主人公」、自分が自分らしくいたいだけで何も望んでないのに、 臨んだ以上の大きな幸せを与えられる、ダーシーがどんどん理想の男性になってくれるわけだから。 やっぱり女性にとっては最高のラブストーリーなんですよ。 エリザベスがどんな生意気なことを言おうと、 「過去のことを怨むようなさもしい男じゃない」というダーシーの度量の大きさが際立つわけです。 とても生身の男では太刀打ちできません。 とはいえ、私は「恨みがましい」ウェントワース大佐の方により萌えましたが。 独立心が強く男に媚びないエリザベスは女性から見ると さぞかっこよく見えるんだろうな。 (でなきゃ英米でのあの絶大な人気は理解できないもの) おれとしては不人情なエリザベスよりも あまりに完璧な人格のジェイン(説得)よりも KYエマよりも誰よりもノーサンガーアビーのキャサリンだな。 素直で純情で初々しくて可愛いらしいったらありゃしない(*^_^*) エマは、過ちに対する報いが甘いから、 結局調子に乗っているヒロインという印象。 「説得」のアンみたいに、 若かりし日の判断ミスの結果、オールドミスになり、家族から軽く扱われ、 十年ぶりに再会した元恋人からも「老けていたので、分からなかった」 と言われるくらい、辛い目に遭わないと。 エマの話好きなんだけど、ナイトリーがエマを好きになった年齢が、たしか、 ナイトリーが20代後半でエマが10代前半になったばかりくらいだって書いて あって、引いた。同時にエマがそのくらいの年から魅力があったんだと驚いたが 当時は女性が早くから結婚や出産があったんだろうけど、それが分かってても ナイトリーのロリコン加減が否めなくて怖い記述だった。 >210 『説得』には妙なリアリティーがあって哀愁漂うよね。 行き遅れたアンが妹の子守にこきつかわれて、子どもに背中に乗られて困ってるところを助けられるシーンも面白い。 オースティンも経験したんだろうか。 相手のウェントワース大佐もこれまでの働かないで年収何ポンドとか言ってる紳士たちとは違って 命をはって自分の力で一財産作った人で、どことなく不安定な影がある。 主人公二人の内心の葛藤がすごく真に迫っていると思った。 ひとつ聞きたいんですが、 『オースティンの読書会』で最後におみくじみたいな占いマシーンがあって、 いろんなオースティンの言葉が質問に答えてくれるんだけど、 「愛することを学ぶという習慣こそが大切なのです」 これって何の作品にでてくるんだろう? 他の言葉は大体わかったんだけど。 215>> あの占いやってみたいと思って見てた 説得のアンあたりが言いそうだけど、どうだろう 216>> 何か不都合でも? >213 確かエマが13歳の頃から好きだったとかいってたな。 そのころもうナイトリーって29か30のはず。たしかに気持ち悪い。 婚前交渉や自由恋愛がないこのころの紳士はどうやって遊んだんだろう。 まさかずっと○○だったとか… >>214 たしかに「説得」にはリアリティある 「高慢と偏見」よりも地味だけど 味わい深い 「高慢と偏見」と「説得」の間にきっとオースティンはリアルな 恋愛をしているんじゃないかなという気がするわ >>215 うーん、わからないなあ 「高慢と偏見」と「エマ」じゃなさそうだけどねえ >219 どうだろう。娼婦とかで・・・してたのかな もしくは220の言う様にメイドとか・・・w 他家に遊びに行ってそこのメイドとムム...というのを映画の「ゴスフォードパーク」で見たよw なぜかメイドネタに関心がw オースティンの半世紀くらい前、近代小説の父と言われる S・リチャードソンの「パミラ」っていう小説では、 道楽者の主人(MrB)がメイド(パミラ)を愛人にしようとするが、 メイドは主人が好きなものの、貞操を守り続け、 しまいにはとうとう結婚するという一種のシンデレラストーリーがある。 結構メイドが愛人にされることがあったのかもね。 でもペンバリーやドンヴィルに大奥みたいなお手付きメイドがいたら絶対嫌だww ドストエフスキーの「白痴」と「高慢と偏見」って、どうも似ているような 気がするけどどうなのかな。 そういえば「テス」もメイドものだった 結構よくあるパターンだったのかも >>219 ナイトリーみたいな田舎の紳士は家を離れて学校へ行ったときに その仲間に誘われて遊んじゃうっていう感じ? 若気のいたりで婚約しちゃったり 「分別と多感」のエドワードもそうだった BBC版の「高慢と偏見」で、ウィッカムがケンブリッジの学寮に女連れ込んでたな。 ダーシーは呆れたが。 フランスだと婚外恋愛、W不倫なんでもありだけど、イギリスは色事に厳しいんだね。 オースティンの小説は田舎の狭い社会が舞台だから余計そう感じるのかもしれないが。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる