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丸谷才一
0001マグナ ◆i.K3ZM.pZo
垢版 |
2010/12/22(水) 18:39:49
蓮實 まず「私小説」以外の小説(傍点)がはたしてあるのか。原理的な問題としてではなく、
具体的な作品として。たとえば丸谷才一の『裏声で歌へ君が代』、あれは「私小説」的なもの
から可能なかぎり遠ざかろうとしているけど、小説としては零だと思うわけです。『笹まくら』にしても
『たった一人の反乱』にしても読んでいるとつらくなってくるんです。西欧小説にたいする後進国的
な思いこみだけで書いているでしょ、このひと。ヨーロッパのほんの一時期の小説類型に殉じよう
とする特攻隊精神というか、文学はもっと自由でいいわけだ。彼の場合も、「私小説」的に書いた
『横しぐれ』だけがちょっとおもしろい(一同賛同)。むろんよいものが出てくれば褒めるのにやぶさか
でないし、ぼくとしては「私小説」なるジャンルにべつにこだわっているわけではない。 (P32)

『批評のトリアーデ』(1985)
0433吾輩は名無しである
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2020/04/02(木) 16:38:24.25ID:0317dbcj
>>17
>丸谷の初期の作品どれでもええからみてみ、文体の冴えのなさゆうたら呆れる
>ほどやで・・だから江藤にバカにされるんやろ
0435吾輩は名無しである
垢版 |
2020/04/02(木) 16:39:17.50ID:0317dbcj
>>147
>大江や井上ひさしみたいなガチの左翼なら「後鳥羽院」や「新々百人一首」は書かないよ
0436吾輩は名無しである
垢版 |
2020/12/08(火) 00:48:19.99ID:Ur3ThBCY
『輝く日の宮』の丸谷才一さん
インタビュア 鈴木健次(大正大学教授)

丸谷 面白いでしょう。小説っていうのは面白いものだと思
うんですよ、僕は。日本の小説家がわざと面白くなく書くの
は間違っている。僕は文学賞の選考委員をやるとき、まず目
をつけることが三つあるんです。筋が面白いか、作中人物に
魅力があるか、それから書き方がおもしろいか。筋は大事だ
けれど、筋がいくら面白くても出てくる人間がロボットみた
いだとつまらない。筋がよくて作中人物がよくても、書き方
に新しい工夫がなくて古臭い書き方を踏襲しているのは、僕
はやっぱり惹かれないんだなあ。

(2003年6月16日 東京・目黒にて取材)
0438吾輩は名無しである
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2023/06/25(日) 01:18:25.65ID:+PBo1pKi
<論争を読む> 論争評判 不言思本忠心蔵 : 丸谷才一『忠心蔵とは何か』をめぐって ·
敷地 博 · Hiroshi Shikichi. 成城国文学,(2),47-51 (1986-03).
0440吾輩は名無しである
垢版 |
2024/03/29(金) 01:07:49.11ID:dPapq5gA
丸谷才一『文学のレッスン』聞き手湯川豊。新潮社、2010

《丸谷 短篇小説とは何かという定義となると、一筋縄ではいかない難しさがあるから、
それは脇に置くとして、短篇小説の短さにもおのずから限度があって、極端にうんと短く
なってしまうと、それはアネクドート(逸話)になる。短篇小説じゃなくなる。アントニ
ー・バージェスというイギリスの作家・批評家が『エンサイクロペディア・ブリタニカ』
の「小説」の項目でそういってるんです。バージェスの説は、たとえばワシントンが桜の
木を伐(き)って、それを正直に父親にいった。父親がその正直さをほめて伐ったことを許
したという話、あれはアネクドートであって短篇小説ではない、ということですね。

アネクドートは短篇小説ではないとしますね。そのアネクドートと接して、ここから短篇
小説になるというのは、スケッチという言葉がぴったりかも知れない。川端康成の「掌の
小説」は駄作もあるけれど、おおむねいいものが多いんです。今の作家では江國香織さん
の書くものは、短篇小説というよりもむしろスケッチに近いものがあって、あれ、うまい
ですね。》

《丸谷 もう一つ、連作短歌とか連作俳句というのがあるでしょう。俳句の場合だと水原
秋桜子(しゅうおうし)とか山口誓子(せいし)とかが、どこか旅に出て、長崎なら長崎の句を
連作としてつくって一緒に発表するというものですね。あの連作に似ているのが、小説の
サイクルという方法です。サイクルというのは、この場合、一団とか一群という意味なん
です。

 具体的にいうと、ジョイスの『ダブリン市民』。ダブリンの人びとのことばかりを短編連
作のように書いて、一冊の短篇集にしている。あれはサイクルです。》
0441吾輩は名無しである
垢版 |
2024/04/08(月) 23:35:37.28ID:BNWZHbLv
赤井浩太
『国文論叢』55号がネット上で読めるようになりました。
特集「漱石論の現在」のほか、梶尾文武の『笹まくら』(丸谷才一)論、劉
夢如の『阿呆船』(寺山修司)論などが読めます。
2021年1月21日

北烏山編集室
ジョン・バースの訃報。大学に入るか入らないかぐらいの頃、『ユリイ
カ』で丸谷才一さんと井上ひさしさんの対談があり、そこで、野崎孝先生
の『酔いどれ草の仲買人』の翻訳が激賞されていたのだった。1/n
2024年4月3日
0444吾輩は名無しである
垢版 |
2024/04/30(火) 21:09:45.68ID:4g7096zV
「ずっこき」って何?
田舎の方言ウザい
0445吾輩は名無しである
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2024/05/11(土) 02:21:20.78ID:fQtER3+C
Executive Foresight Online
対談 楠木建×鹿島茂 読書と思考―その3
書評家という仕事。
2023-08-21

鹿島
今から30年以上前、毎日新聞の書評欄「今週の本棚」の編集顧問をされていた故・丸谷才一さん
が、書評委員に“書く技術”を磨いてもらうために書評三原則というものをつくりました。

1つ目は、「最初の3行に力を入れる」。「今週の本棚」は当時、月曜日の紙面に掲載されていまし
た。読者の多くは、通勤電車に乗ったサラリーマン。忙しい彼らは、限られた通勤時間の中で新聞の
内容を頭に叩き込もうとする。最初の3行を読んで、つまらなそうだと思った記事は読まない。だか
ら最初の3行に力を入れなさい、と。

2つ目は、「本をけなしてはいけない」。読むに値する本だから、ぜひ読んでください――これが書
評家のとるべき態度です。だれもが知る大ベストセラーに対する頂門の一針(※)としての考察なら
ともかく、自分を偉く見せようと、著者を貶めることを書いてはいけない。

※ ちょうもんのいっしん。痛烈で適切な戒め。急所を突いた教訓。

そして3つ目は、「しっかり要約する」。通勤時間にその書評を読んだ人が出社して、同僚に「俺、
こんな面白い本を読んだ」と、読んだふりができる。本を実際に買ってくれるかどうかは別として、
とにかく会話の中に、書評で取り上げた本が話題に挙がる。そんな“書評文化”を、丸谷さんはつくろ
うとしました。
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