0320吾輩は名無しである
2018/02/10(土) 21:08:02.00ID:8cUzazjr>大江健三郎とかそういうのは無限に出てきたとか言ってたけど
>私小説家タイプなのかな
大江健三郎の作品群の特徴として
ある閉じた環境が設定される
そこに外部からの亀裂が生じることによって自意識が芽生えるが
この修復によって絶望だけが残る
このパターンの繰り返しに過ぎないとしている
開高自身は日本文学特有の自意識との格闘ではなく
遠心力をともなう外部への移動を目指すのだ、と言っていたが
実際は開高健という自意識の塊が世界中をさまよっているだけ
「輝ける闇」を読んだ三島由紀夫は
舞台設定がベトナムの戦場であるだけで
記述者の意識は書斎にいるのと変わらないじゃないか、と怒っている