『ドグラ・マグラ』夢野久作
「ドグラ・マグラ」は、昭和10年1月、一五〇〇枚の書き下ろし作品として松柏館書店から自費出版された。
〈日本一幻魔怪奇の本格探偵小説〉〈日本探偵小説界の最高峰〉〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉と歌った宣伝文句は、読書界の大きな話題を読んだが、常人の頭では考えられぬ、余りに奇抜な内容のため、毀誉褒貶が相半ばし、今日にいたるも変わらない
〈これを書くために生きてきた〉と著者みずから語り、十余年の歳月をかけた推敲によって完成された内容は、狂人の書いた推理小説という、異常な状況設定の中に、著者の思想、知識を集大成する。
これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる、一大奇書。(角川文庫版背表紙紹介文) 寝かせておいて気が向いたらまた読む
普通、小説の再読って物語内の時間を一旦ゼロに巻き戻してまた再生スタートって感じだけど、
ドグラ・マグラは2回読めば2回目の、5回読めば5回目の発作?開始…って感じで
物語内時間が積み重なっていく感覚がして面白い 「一人しかいない小使が休んでる」って説明してる小使は小使なの? >>312
夢野久作研究しておられる方の意見だが「胎児の夢」と題される、この論文こそ
20年後に呉一郎に千年前の祖先の異常心理をよみがえらせ、奇怪な殺人事件を
犯させた「実験」の基礎理論なのだそう。
「人間の胎児は単細胞式微生物の生活状況」から始まり、その微生物→動物→人間になる過程をたどる
その最後の人間は代々の祖先たちの体験と心理をたどって「胎児の直接の両親に」至まで夢は続く。
つまりその夢は「数億年、乃至、数百億年」の人類の進化の歴史と、人間になってからの歴史の追体験なのである。
この「胎児の夢」は「脳髄論」と表裏一体をなしている。人間の意識は脳髄にあるのでなく、細胞の一つ一つにある。
したがって、母親の胎内に宿った最初の「タッタ一つのマン丸い細胞」にも意識がある。
その意識が「元始の単細胞式微生物」時代の生活を夢に見るーーー記憶を追体験して胎児の意識を形成する。
胎児が夢を見おわった時胎児は母親の体外に押し出される。その瞬間、夢=進化の体験の記憶は「潜在意識のドン底」にかくれる
。しかし、その記憶が人間の意識化に残っている証拠には「人間の皮」をひと皮めくれば
「陰性」や「虫ケラ根性」が現れるのではないか、と正木教授はいささかふざけて説明する。
従って「その人間の個性とか、特徴とか言うものは一つ残らず、その人間が先祖代々から遺伝してきた、心理作用の集積に他ならない」わけで
ある刺激を与えて「夢中遊行」状態にすれば、先祖の心理状態が復元される。
呉一郎にとっては、千年前の祖先が描いた絵巻物がその「刺激」であり、彼はそれを見て
先祖の残虐性、変態性を思い出してしまった。
最初に聞いた「ブウウーーーーン」という音だが、最後にもまた同じ病室で同じ音を聞く
そして彼は、自分はまだ胎内にあって。先祖の体験を夢に見ているいるのではないかというのだ。
とすれば、自分は生まれてからもまた、この物語全体を体験させられるかもしれない・・・
そしてその体験はまた『胎児の夢』であるのかもしてぬ。自分がだれであるかもわからず、
悪夢は永遠に終わらない。
という既出の本がありまんた。
>>315
>「一人しかいない小使が休んでる」
どのあたりでしょうか。
死体すり替えまで読んだんだけどそろそろ面白くなる?
ちょっと疲れてきた >>316
>どのあたりでしょうか。
最後の方の正木博士が教授室から出ていくあたりです
カステラを持ってきた人がお茶を入れなおしに来たときに 読破。
中盤まで普通に読んでたけどラストスパートで訳がわからなくなった 読書で挫折したの初めてだ・・・
全然、はまらなかった。読むのが苦痛。
そのうちリベンジします。 死
死
死のことばかりが頭に入る
こんな本取り上げて
なにがやりてえんだ くどくて長い割には解りやすい小説だけどなあ、『ドグラマグラ』は。 >>326
今で言うとライトノベルみたいなもんだからな 久しぶりすぎてほぼ始めての読書と言っていいぐらいだけど、
青空文庫の中でこれだけは読んどけとネットでみつけて読んでみた。
小説との付き合い方って難しいね。
映画や音楽ならすぐこれは嫌いと分かって視聴をやめるし、待ってれば終わるけど、
本の場合頭に描きながら読み進めて行かないといけないので、洗脳の要素強くて少なくともその日はひっぱられてる感じ。
詩集とか短篇小説ならいけるけど、長編はきついな。
修行する事で変わってくるのだろうか。自信0にさせられた。 その作家との波長もあるんじゃないかと。
三島由紀夫を読み始めたころは、
「な、なんだ? この装飾過多の文章はっ!?」
読むのが難儀だったけど、そのうち脳内に三島解読ソフトみたいなものが
自動生成されたらしく、楽に読めるようになった。
いきなり長編に取り組むのではなく、『瓶詰の地獄』とか、
夢野の短編から入ってみては如何でしょう。 >>330
どうもありがとうございます。
頭がいいんだろうな皆。。と尻込みもしていますが、
解読ソフトのようなものがつくようであるならばと少し安心しました。
内容だけでなく作者を考察すると少し楽に読める事に気づきました。
勧めて頂いたもの、また三島由紀夫も気になる一人でありますからいずれ読んでみます。 私もドグラ・マグラの再読を始めましたが、精神に異常をきたしたりしておりません。 『ドグラマグラ』を朝6時に読み始めて、夕方に読み終えた。
作中の時間経過とほぼ一緒かと。 押絵の奇蹟の感想を調べてみると美しい話だとかロマンスだとかのような評価なのだけど、
精神に異常をきたしてるのではないかと心配だ。 表紙の絵を描いたのは、「ちりとてちん」のおじいちゃん。 ⊂二二二( ^ω^)二⊃ …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン……………… 読破
最後これで終わり!?ってなったけどおもしろかった
脳髄論になっとくしちゃったけど>>27みてあれ?とこんがらがってきた 出版までの十年間、何度も書き直しがあってそれを奥方がやっていたとの話だが
凄い忍耐強い奥様だったんだな。あの内容で10年も書き直しにつき合わされて… この本を原稿用紙に書き写すだけでも気が狂いそうなのにねw 読破した。作中にドグラマグラが出てくるとこで鳥肌たったんだけど、そこからがダレるなwww
スチャポコとか論文とか、後何頁続くんかな?って先の頁を束でめくると
「まだまだあるwwwwww」って絶望で笑けてきたわ >>351
>>350は説明を求めているのだろうか? 十年推敲して出版一年後に死亡って凄いな、しかも死因が"脳"出血とは なんとか上巻は読んだが全然面白くなくてしんどい
もう、挫折しそうなんだがこっから面白くなる? いいや。そのままだよ。
つまらないものは途中でやめるのも決断力。 >>355
面白いのかどうかを考えるのが面白い小説
妄想、悪戯好きなら勧めるが普段からキ印を許容できないなら無理しないほうがいい 上巻だけ読んだ
ミステリ小説は苦手だけどこの小説は面白すぎる
文章力が半端ないし、
若林博士と正木先生、この二人超うけるww 夢野久作もどうやら高血圧だったらしいな。親父茂丸も高血圧、乱歩も高血圧。
やばい。 結局、この小説を楽しめる読者層って>>358と同程度の知性の所有者ばかりなんでしょ? 知性というより、戦前の文学作品の文体や語彙に対して慣れ親しんでいるかどうか、じゃないかな。 同年代のSFに先駆けて人格形成の先天説なんかをトリックに使った点に凄さを覚える人でも
キャラ萌えで楽しめる人でも
同様に楽しめるのがドグラ・マグラのパワーかと
まあブームの時はイデオロギー的読み方が流行してあやうく息絶えかけたけどな 現代人の知識を持って読むには余りにも内容に無理がありすぎる、
文章下手だし。
純然たる文学作品としては読むに値しないね。
でも何故か好きな作品の一つに入ってるw ドグラ入ってる全集買おうと思ってるんだけど、どの出版社のやつおすすめ? 今時、全集って、、、
ネットか大きな書店にある、ちくま文庫「夢野久作全集」しかあるまい。 ドグラマグラが読みたいというだけなら只で読めるけど、
そういう話じゃないんだろうな 実は精神病患者の境遇を真剣に憂いていたっぽい正木博士
愛する男性の嘘に気づきながら、息子と自分を犠牲にする千世子
登場人物が意外とみんないい人で、悲しい話だと思った >いい人
精神病患者の我が子にアンポンタンポカン君などと名付けて悦に入ってるアノ正木がか? この本、あの内容であんなに長くする必要はなかったろうに。
半分から6割程度の長さで十分だったと思われ。 ⌒>―……‐
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| |\ /::::::::::厂` / それでは「ドグラ・マグラ」の真の面白さをスポイルさせるコトになるね。
「キチガイ地獄外道祭文」のチャカポコ、チャカポコ、、、
の辺りを読み飛ばす人も多いけど
一見駄文の塊で読むに値しないと思っても(実際、眠くなる)
読み手の頭の中を混乱させる呪文(不可欠なロジック)になってるんだから
そこを読み込まない事には発狂感覚を味わえないじゃないかw ちゃんと読んでも馬鹿馬鹿しくガキ臭いとは思っても混乱なんてしねーよw
一見駄文なんじゃなくて正真正銘の駄文だ! 10年、推敲した結果なのだから本人はそんなこと思ってないはず。
しかし、少なくともチャカポコは縮める余地があるのも事実。
ま、縮める気が無かったとゆーことでは?
個人的にこの小説はハイパーテキストの要領でできているのだと認識している。
だから、一文献は一文献として提示され、誰かの目線で略されるなどという必要はないと思う。 ハイパーっていうか、メタだよな
この本自体が作品中に登場する 自分はまあチャカポコはそのままあっても
他の部分はもっと縮小できるだろうと。
会話のある登場人物の人数考えりゃともかく長すぎ長すぎ。。。 >>379
そいういうの、この作者は好きだよね。
『白髪小僧』にも『白髪小僧』という本が登場する。 苦労して読んだ割には…って感じだなドグラマグラ。読む前は引き付けられただけにちょっと物足りない
ドグマグでこの程度か、ってわかってしまったから他の夢野作品に手が出ん ___
,,r''"´ `"''-,,
/ ノ ヽ、 \
/ ( ● ) ( ● ) ヽ ヽ
i゙ :::⌒(__人__)⌒::: ヽ ゙i
l |r┬-| l ノ そーなんすかwww
! | | | レ'
l l | | | l , l
| l `ー'´ | l l
! l ,! | l
l ゙i / l i゙
゙i ヽ / / /
ヽ,__,,,ゝ く ノ /
ヽ ゙" / __
_ ) 、(二"'''ー'"ー'__゙゙ヽ
r'  ̄  ̄ヽ,)‐-,,_ ´┴'ノ
ヽ__,,-──-、__,ノ ` チャカポコは普通に上手いし、テンポいいし読み易いと思うんだけど、なんでこんなに評価低いのかわからん。 あの部分は音読と変わらないくらい読む速度が落ちるんだよな チャカポコの件(くだり)=ドグラ・マグラの幻魔術なのにw O
o と
。 ,. -ー冖'⌒'ー-、 思
,ノ \ う
/ ,r‐へへく⌒'¬、 ヽ キ
{ノ へ.._、 ,,/~` 〉 } ,r=-、 モ
/プ ̄`y'¨Y´ ̄ヽ―}j=く /,ミ=/ オ
ノ /レ'>-〈_ュ`ー‐' リ,イ} 〃 / タ
/ _勺 イ;;∵r;==、、∴'∵; シ 〃 / で
,/ └' ノ \ こ¨` ノ{ー--、〃__/ あ
人__/ー┬ 个-、__,,.. ‐'´ 〃`ァーァー\ っ
. / |/ |::::::|、 〃 /:::::/ ヽ た
/ | |::::::|\、_________/' /:::::/〃 テレビで殺人事件の報道みたら
おかしな方面から同情するようになった
チャカポコチャカポコ 読んだ。
スレあったんだね。
人前だったのにチャカポコで思い掛けず吹いてしまった。
ある意味記憶に残る本だったわ 検索してるけどなかなか同じ考えの人に会えないので
ここに。
この本って、若い大学生の患者が書いた「ドグラ・マグラ」という
超常識的な科学物語でいいんじゃないの?
それから
単行本の挿絵が俳優でもある米倉斉加年だったのに一番吹いた! 角川の表紙で買う気なくなるな
股開いたエロとニコニコ動画の絵と
もったいない 九州出身だけど、関東の友達が「九州は狂気だ」と言ってたけど、
「ドグラ・マグラ」思い出して、そうかも、と思った。 理解度の低いやつばかりだな、とりあえずとんがりコーンでも、指にはめとけ 今読んでるんだが・・・スチャラカチャカポコなげーよw 外道祭文は節を付けて朗読するとあっという間に読了できる 全体的に読むのが辛くて流し読みした結果、結局物語の構造とか真相がどうなっていたのかわからないまま
終わってしまった。 当時中2にはキツかったとです
途中で「これはアカン」と飛ばして読んで最後のクライマックス読んで
愕然としたのは自分だけじゃないはず まあ中二にもなればキツいかもな。
小五くらいだと楽しめる いや、頭の中で整理しようとしてフリーズするというか
それまでしっかり読んでいれば、また違ったかもだけど
まともに読んだらおかしくなる、うん。 ドグラ・マグラとは、
記憶を失った主人公が一体ドンナ人間であったのかを探る、イワユル推理小説の体を成しているが、
その実態は、大正当時の精神病院が抱えていた現実、問題、そしてソノ残酷さ……その尽くをドン底まで明らかにすると同時に、
心理遺伝、胎児の夢、狂人の解放治療といった学術的興味を刺激されずにはおれぬ理論の数々によって、
読者の脳裏にこびりついたサマザマな常識の尽くをズドンとコッパミジンにしてしまう、
さながら天然色、浮き出し、発声映画のような幻魔術である。
しかしアマリにも難解すぎるがために、読み終わった者はモウ為すスベも無くアンポンタン・ポカンとするしかない……
と説明すればドグラ・マグラを知らない人に伝わるだろうか。