続き

そしてこの論を展開するには、作中における少なくとも次の点を偽りであるとして捉えねばならない。
呉一郎が童貞であることである。
若林博士の冷徹なまでの学術精神に則って考えれば、呉の血を絶やすことはしないだろう。
呉一郎には少なくとも子を遺させているはずである。恐らく精神病棟はそのための施設、種付け小屋である。
呉一郎は浅田シノ(仮名)と精神病棟にて逢瀬を重ねたと推察する。浅田シノ(仮名)は子供を産んだ。
そして呉青秀の記憶に従い殺害された。
その子は恐らく何処かにおり、若林博士の精神を継ぐ者が保護しているのではないか。
そして、その子がまた子供を産めば、その子供を保護し、その子供の親に触媒を触れさせる。
そしてその経過を観察する研究が今も行われているのではないか。

シュタゲゼロを視聴する身でこの本を読んだため、些か穿った感想を抱いたような気になり此処に考察を残させて頂く。
一気に読んで大して読み返さず書いているため大小の箇所に思い違いをしていたら適当に読み流して無かったことにしてほしい。