胎児の夢でおかしいと思う点は
受胎した時点までの記憶の遺伝は、細胞を通して行われるけれど
受胎してから生まれた後の記憶は、遺伝されない。
先祖の全ての記憶は遺伝されない。
この胎児の夢という正木敬之の卒業論文も、主人公が妄想で作ったものであるのだろう

作品中に貫かれていることは、禅の思想であって、唯識論を語っている
唯物論の成果である現代文明の暗部を、唯識論で照らして改善したいとする作者の思想は
禅僧らしい発想だね