http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1344164512/639
そう言えば円城塔の批判って見たこと無いな。
政権発足初日からネガキャン張ってるどこぞの報道(?)機関とえらい違いだ。

僕はSFには全く明るくないし、伊藤計劃も読んだ事が無いので、純粋にテキストの評価しか出来ないのだけど、
円城塔のテキストは時間、趣向、要請、なんでも構わないのだけど、何がしかの制限が設けられて
その地平の上でこそ初めて色が付いて来るテキストだと思うのね。だから作品単体で評価するには不十分で、
発表媒体や当世的流行、それを演じなければならなかった束縛や条件を加味して読むと一際面白い。
ネットで転がってるインタビュー読んでると、二色刷りの後藤さんとかは発想の質はこーゆーのに似てる。ように思う。
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1312793713/141
まあこれはエヴァ見たからでっち上げただけで、円城塔の場合は求められた上で然るべき場で作品として完成させたという点で俺はスッポンだ。
だから円城塔の文才を見定める目的で読むなら道化師の蝶とかの単著が良いと思うのだけど、
このスレを見て円城塔の文才を味わおうとして屍者の帝国を手に取られると評価の軸足がまるで変わってくる。
作品の舞台となる19世紀の思想・文化・哲学・科学技術等々の検証に掛けた手間暇やら、俺には知る由も無いSF的パロディ、伊藤計劃との諸々はとてもではないが俺には拾われん。
屍者の帝国にあるテキストの面白さを自分なりに読んでみると、どうも映画的な感覚を上手く利用している部分と小説的な感覚を突っ込んでる部分を書き分けてるように感じた。
文体は変わってないのに展開の起動が全然違ったりする。
心境変化と時間意識の連動で雪道を歩かせたり、そうかと思えば話者は筆記によって見つめられていたり。よくわからん。
巷間言われる鎮魂歌ならぬ鎮魂書ではないかって評価は頷ける部分もある。

なんていうか。うん。
・・・下手なこと書くぐらいなら俺は黙ってた方が良いのかもしらん(笑)

おやっすみー