床屋の店先にある、あのくるくる回る看板、サインポールというらしいけど、
赤は動脈、青は静脈を表すという説がある。理由は昔、床屋が外科医を兼ねて
いたから(異説もあるらしい)
ただ、静脈が青く見えるのはあくまで皮膚を通してであって、実際に採血すれば
出てくるのは赤い血。

床屋は江戸時代の日本と同じく社交の場として使われている。
テレビ・新聞などのメディアの乏しかった時代、情報交換の場でもあった。
この作品にあるように、遠くの地から来たよそ者も髭をあたりにやってくる。
仕事を終えての夕方、それも安息日である日曜日の前、土曜日が賑わうのだろう。
ただ、男ばかりなので、情報のウラを取ることもなく、黒人差別もあり、リンチへ
と駆り立てられていく。
マクレンドンの場合、最終章をみると、家庭等に不満があるようで、ストレス解消の
はけ口として、ミニーのためを口実にリンチを率先して行ったのではないか。
週末に酒を飲んでクダを巻くのと同レベルで、憂さ晴らしのため、いとも簡単に人命
が奪われていく。