【深い河】遠藤周作【沈黙】
ブコフで見かけた「深い河」に衝撃を受け、それから既に10年超えで遠藤周作ファンをやっているが、H神父事件について知ったのは一昨日のこと。
遠藤先生も、よく立ち直れたものだと思う。そりゃあ「神も仏もあったもんじゃない!」って境地にもなりますわな…(´・ω・`)
自分自身の人格にも影響を与えた好人物の「裏の顔」を知って衝撃を受けたという経験を開陳してくれたのは、似たような経験の最中にある人にとって「慰め」になるとは思うが… 「弱き者と共にいるイエス」だとか
「支え立てを失った聖職者」だとかの
遠藤周作先生の作品に現れるモチーフ
の原型になっていることは想像に難く
ありません。 いろんなブックオフ巡ってもなぜか「沈黙」が売っていない。
そんなに希少なのか?この本って たんに映画化バブルで売れてるだけでは?
この前アマゾンでも全体の売り上げランキングで12位になってたし フェレイラ神父がH神父と重なってイメージされて仕方がない…(´・ω・`) 誰か「私の愛した小説」を読んでないのかな。
遠藤周作の考え方がだいたいこの1冊で分かる。 神父による性的虐待は懺悔という告白制度が温床になっていると思うが >>234
ググルより、遠藤周作の「影法師」 を読めばいい。
ついでに曽野綾子の「傷ついた葦」を合わせて読むといいかも。
曽野綾子の「傷ついた葦」と「不在の部屋」 カトリック聖職者の生活に興味があるなら絶対必読。
「傷ついた葦」は神父の生活を「不在の部屋」は修道女の生活を、かなり明け透けにに書いている。
「傷ついた葦」の主人公は神父で、後輩の神父が女性問題で聖職を辞すというエピソードが出てくる。
やめる神父の気持ちと、それを横目に見つつ聖職を貫く神父の気持ちがそれぞれに描かれていて興味深い。
不遇な女性を救いたいという気持ちから、聖職を投げ出してしまう若い神父の心情が、少し「沈黙」のロドリゴに通じる部分があるように感じた。 >>242
告悔の内容をばらしたら、その神父は即、破門になって、地獄落ち確定です。
神父なんて、ツブシが効かないので、破門されて神父をやめることになったら、現世でも即、生活に困ります。
「告悔の内容ばらす」なんて言ってもその神父自身の首を絞めることになるだけです。 >>240
紹介 Thx
読んでる最中です。
巻末の「テレーズ・デスケルウ」と格闘しています。
晩年の大傑作「深い河」の見方が変わったかも …
教会から居所を無くした神父様方 & 学生時代の遠藤先生御自身を
ハイブリッドさせたようなキャラクターに、「テレーズ・デスケルウ」のヒロインを
救済させようとしてる面がある?? >>252
構想をたてた当時は世界的な宗教ブームの真正中 >>246
読んでくれてうれしいっす。
私は「私の愛した―」を先に読んだので、
深い河は「遠藤周作オムニバス編」みたいで、あんまり感動は無かった。
先に深い河を読んだらどう感じただろう。
その当時(1990年ごろ)、まだ深い河は世に出てなかった。 >>254
レス蟻です。
私は全く逆で、遠藤文学に触れる契機になったのが
「深い河」でした。(今から十数年前)
当時、「人から認められ得るデカい肩書き or 業績」を得ようとして足掻き続けながらも
結局はそんなモノは人生の中で得られそうもないということに薄々気がつきつつ
あったので、大津 & 木口 & 沼田 の生き方 (とりわけ大津の死に様) にクラクラ
したのを今でもよく覚えています。
順序は逆になりますが、「私の愛した小説」の御紹介、ありがとうございました。
私事になりますが、「影法師」に僅かながら重複要素のある出来事に遭遇し、
自分自身と他者の「影」の部分にどのように向かい合うかを巡って
心理的な危機に見舞われていたのですが、「私の愛した小説」でも扱われていた
ユング心理学における「影」の扱いを知って私自身も「「助かった」という気持ち」
(c遠藤周作先生) を少し味わうことができました。 >>255
羨ましいな。
私は「影法師」に物凄く重複要素のある出来事に遭遇し、自分自身と他者の「影」の部分にどのように向かい合うかに嵌まり込んで20年経っても立ち直れない。 そこにこそ「玉ねぎ」とか「X」とかが働く … と、遠藤先生ならおっしゃるかもしれませんね … 遠藤先生の作品をアレコレと追いかけていく内に、グレハム・グリーンに行き着いた。
今更ではあるが。
… で、「権力と栄光」の大凡のあらすじを知った。
知るんじゃなかったぁぁっ !
更にメンヘラが加速する。orz >>260
グレアム・グリーン作品では「キホーテ神父」が一番好き。
遠藤周作の「おばかさん」や「悲しみの歌」に似てる。
ところでロシア人女流作家の「通訳ダニエル・シュタイン」も実在のユダヤ人カトリック司祭をモデルにした小説ですが、ものすごく良いです。
異文化の中で相互理解を求めて悪戦苦闘するという点では「沈黙」にも通じるテーマです。 >>256
古傷に感じている疼きを吐露してくださったこと、有難く思います。
私自身、古傷の疼きが癒えていない身であるので、
似たような苦しみを遠藤先生だけでなく 256 さんも身に受けていた
ということを知って私も少しだけ気分がラクになりました。
遠藤先生なら、「其処にこそ X は働く」と仰ったかもしれません。
また、以下のサイトの記述も、少しだけ希望を与えてくれます。
ttp://nishinomiya.areablog.jp/blog/1000061501/p10762812c.html
> 「影法師」を書いていた頃、遠藤はヘルツォーク神父を許す気持ちが
> 芽生えていたようです。 >>262
それでもヘルツォーク神父がやったことは、単なる恋愛による還俗で、別段、性的虐待をやったわけじゃないからね。
正直、全くの第三者である遠藤周作が、他人の人生を許せないだのなんだの言ってるのは甘いと思う。
赤の他人を勝手に理想化して、相手が自分が思ったような人生を送らなかったからって、勝手に幻滅しているだけ。 「影法師」の元ネタに関して、こんなん見つけた。
「遠藤周作の秘密 (下)」
ttps://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/5260/1/kyouyoronshu_408_73.pdf 「聖書の中の女性たち」の冒頭に出てくる老婆って、
デュラン元神父のイメージと被ってるように感じる。
周囲の全ての人から見下され見放されて
子ども達から石投げられるトコなんか
まさにそのまんま。 映画を見るために、原作の沈黙を読んできた。
やたら、途中から読むのに時間がかかるなと思ったら、
俺の苦手な背景描写がやたら多く続いていた。
みんなの中には背景描写読むの得意って人いる? 「テレーズ・デスケルウ」読了。
… う〜ん、なんつうか。
私は四十路毒男なんで、テレーズとは似ても似つかぬ境遇なんだが、
それでも「現実と人間関係にトラップされることによる閉塞感と息苦しさ」は
ヒシヒシと身につまされるほど感じさせられて。
(いわゆる「中年の危機」の最中にあるため)
希死念慮と破壊衝動の混じった「影」とか「闇」とかの部分は
他人事とは思えなかった … >>269
テレーズはカトリックをやめて仏教徒になって、座禅でも組んで解脱を目指した方が良かったかも。 「美しいものに惹かれて熱情を持つことの中にではなく、薄汚くて醜くなったものを棄てないことの中にこそ愛情は存在する」
…という遠藤先生の持論と、この「テレーズ・デスケルー」って、どこかでリンクしてる?ひょっとして… 人生で感動したり笑えたり泣けてりゃ映画は必要ない。
まだプロモは必要だけど。
https://www.youtube.com/watch?v=7NVb64qqgrM
https://search.yahoo.co.jp/video/search?p=this+one+diamond+d&search.x=1&tid=top_ga1_sa&ei=UTF-8&aq=-1&ts=44673&mfb=280_53x&fr=top_ga1_sa >>272
背景描写を読むのが得意かどうかはわからりませんが
『沈黙』の場合、いわゆる情景や状況描写はとても象徴的です
たとえば、「乳色」という言葉がよく出てきたと思います
これは、日本は何か女性的なものに包まれているというイメージを喚起させ
欧米の父権宗教と日本の母権宗教とを対比しているのではないかと考えられます
時間はかかりますが、作者がなぜこの言葉を選んだのだろう
とか考えながら読むのも楽しいですよ >>274
ありがとうございます。
欧米の父権宗教、日本の母権宗教で比較すると確かに興味深いですね。
しかし、背景描写を読むのが時間がかかりすぎて、2月24日の沈黙終演日には、
再読できませんでしたorz 今 nhk の再放送枠で「ルーアンの丘から 遠藤周作 フランスの青春」っていうのを見た。
すごく良かった。最初から見たかった。めっちゃ悔しい。 後半20分ほどしか見られなかったので、再放送リクエストしたいです。
他にも見たい人いたら、再放送リクエストしてください。 「ルーアンの丘から 遠藤周作 フランスの青春」の再放送の予定があった!
今から4時間後、 nhk bs プレミアムで午前2時30分から。
絶対おすすめ! 聖書の中の女たち、の女性を普通化した描写も美しい。 今年の初頭に発行された講演録「人生の踏絵」オススメ。
遠藤哲学のキーワードが、これでもかこれでもかとテンコ盛り。
相変わらず「テレーズ・デスケルー」と「モイラ」の話が出てくるってのも、もはやお約束の様式美。 熱海の幽霊旅館がどこなのかとても気になる
中村遊廓も地元だからどの建物か気になるけど 今更になって気がついたけど、遠藤センセは「深い河」を通して
モーリヤックの「テレーズ・デスケルゥ」のテレーズだけでなく
J. グリーンの「モイラ」のジョセフをも救おうとしていた…? 遠藤をかなり突き放した論文やね
フランス人から見て遠藤のモーリヤック論ってどこまで正確なんだろか 加藤清正と小西行長 相容れない同士の死闘
秀吉の臣下、武人・加藤清正と商人・小西行長。好対照をなす武将だった。
清正が尾張中村の鍛冶屋の息子、あくまで「土の人」である一方、行長は海外貿易で隆盛を極めた、堺の貿易商・小西隆佐の息子で「水の人」である。
徒手空拳、自分しか頼れなかった清正に対し、堺の会合衆の富と政治手腕を後ろ盾にもつ行長・・・両者は出発から違っていた。
そんな二人を秀吉は見事な近習操縦術で競わせる。しかし、武人と商人とは根底では手を握れない。
やがて2人のライバルは、死闘を演じる宿敵となっていった……。 大河ドラマの題材になりそうだけどな。
宗教と朝鮮が絡むから難しいのかな(´・_・`) 自分がどこまで読み込んでいるのか自信はないが、「深い河」は正直に言って何度か読んでも
あまり感動を感じない。先生が老いて、やはり「枯れて」しまい、相矛盾する概念と格闘して
つかみ取ったというよりも晩年のエッセイにみられるような先生の「信じているもの」が…そ
れ自体には私はたいへん強く惹かれるが…並べられているような印象が残る。
昔読んだ「スキャンダル」や「ピアノ協奏曲二十一番」に登場した成瀬夫人は、明らかに成瀬
美津子ではない。彼女は、悲しき永遠の同伴者を崇高なものとして「理解しない」という選択
の余地があれば、自分にそれを試みることを躊躇わない人間のように思えるからであって…そ
れこそが悪の意思ではないか?…、成瀬美津子のような「空虚」…先生のテレーズの理解はそう
いうものではないか…とは違うものという気がするから。あるいは成瀬夫人もまた、作者とと
もに歳を取り、体力や気力が衰えて初めて「成瀬美津子」になりえたのではないか。 この人カトリック教会が応援してくれて地位が築けたんじゃないかと推測。
ぐうたらシリーズとか読んでも、勉強はよくしてるようだけど、
なんかちょっと、あんまり頭がよくない人のような印象が強い。 書いたものよりご本人のが面白い人
なんだろうか
さくらももこに名刺を渡して、彼女が
電話したらテプコだったり
佐藤愛子にいたずら電話をかけたり
するくだりは笑えた 遠藤周作は短編の話がおもろいわ
若い頃は老いるの怖い怖い言いながら年取ったらロリコンになるわ
奥さんの悪口ばっか言うくそロクデナシ人間が世間からは殉教者みたいな扱いうけてるし 沈黙はって過大評価だろ
神のいない国です!って西洋人がほざきそうな言葉
遠藤が借りてきてそのまま唱えてるようにしかみえん 深い河で木口がガンジス川で阿弥陀経を唱えているときにいた少女は、磯辺の奥さんの生まれ変わり? 今までスルーしてたけど人生の踏絵が面白かったので沈黙読んでます 俺も人生の踏絵読み始めた
テレーズデスケルウも買ってしまったw
外国の本はいまいち読まず嫌いなんだが、なんかのエンと思って読もうと思う 絵踏みした人は、踏みたくて踏んだんじゃない。拷問死したくなくて踏んだんだ。それを踏みたくて踏んだと邪推する人は自分が踏みたいから自分の気持ちを相手に投影しているんだ。変態なんだよ! 韻踏みで踏み絵ぐらい凝ってないと。脚韻というか。拷問は避けるべきではない。何か効果や意味がある。 テレーズデスケルウをチューの時に半目あけてる人って表現してるとこが笑った
テレーズデスケルウ読んでタシカニと思ったw 深い河を書くのに大きな影響をおよぼしたというジョンヒックの宗教多元主義買った
3000円とか高すぎww 持っている本・海と毒薬 悲しみの歌 侍 わたしが・棄てた・女 父親 夫婦の一日 結婚
ひとりを愛し続ける本
今回購入した本・人生の踏み絵 イエスの生涯 深い河 留学 砂の城
尼の古本で灯がうるむ頃と一・二・三!と怪奇小説集も購入する予定 沈黙忘れていました
大昔読んで古本屋に売ったきりです
購入して読みます 深い河って大学生の頃読んですごく感動した覚えがあるんだが、今読んでもあんまりジーンとはこなかった
あれこんな話だったっけ?!って思った 昔読んだ角川文庫のぐうたら生活入門が書店にあったので買ったけど薄いのに600円は高い
テレーズ・デスケルヴも文庫で1100円もした 深い河を読み終わった
涙が止まらなかった
沼田は先生そのものなんだろうね
満州の犬・犀鳥・九官鳥
そしてここには出てこないけどリヨンの猿はよほど気に入っているらしい
大津の生き方=キリスト的な生き方
の解釈で合っている?
終わり方にショックを受けた >>318
補足
>満州の犬・犀鳥・九官鳥
>そしてここには出てこないけどリヨンの猿はよほど気に入っているらしい
動物のエピソードのこと
何度か他の話でも出てくる 話の舞台がインドで
ガンジス川界隈の話で終わるというのが、なんか意図がありそう
舞台がフランスでセーヌ川のほとりで終わるとか
舞台がエルサレムあたりでヨルダン川界隈の話で終わったらだいぶ意味が変わってくる 最近たまたま読んだ本で、あるプロテスタントの牧師が宗教多元主義を全否定していて笑った 遠藤周作と三浦綾子の違いを例えると
遠藤周作は自分の着古したコートについて、シミやほつれのことまで語っていて
三浦綾子は最近買った服について、デザインや購入にいたった経緯について語っている 三浦綾子は昔好きでよく読んだけど登場人物の心が綺麗過ぎて現実感が無いんだよね
遠藤周作の登場人物は人間臭い ミッション系の大学へ行き、遠藤周作という作家を知り
いろいろな経験をし、ついにクリスチャンになりました なんかビートルズのアンソロジーみたいな感じするなあ
発表されなかったことにはそれなりの理由があるわけで、ゴミ箱の中をあさるようなマネはアーティストに対するボウトクである
とだれかが言ってたよ