だいたい川村二郎がシャンとしなかったから俺がいまごろになって補てんするハメになった。
なんたって手塚富雄の弟子だもの、出自がわるすぎる(西尾幹二もだし)
『感覚の鏡』はのっけから「トニオ・クレーゲル」が登場したんでいやな予感がした。
はたして吉行へのこの作品の射程など見極めていなかった。三島とこの作との関係を述べた某教授の評論のほうがよほどイケてた。そして最後の『夕暮まで』のところは自信のなさがスケスケだった。あの仕事は磯田光一にやらせたかったね。