安部公房COMPLETE WORKS 018 [転載禁止]©2ch.net
【作家紹介】安部公房(1924〜1993)
東京生れ。東大医学部卒。1951(昭和26)年、「壁」で芥川賞受賞。
'62年発表の『砂の女』が読売文学賞受賞、フランスの最優秀外国文学賞を受けた他、
戯曲「友達」の谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』の読売文学賞等、受賞多数。
'73年より演劇集団「安部公房スタジオ」結成、独自の演劇活動を展開。
'77年には米国科学技術アカデミー名誉会員に推され、海外での評価も極めて高く、
急逝が惜しまれる。 (参考・新潮文庫カバー裏)
【総本山】
http://www.shinchosha.co.jp/zenshu/abe_kobo/
前スレ:
安部公房COMPLETE WORKS 017
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/book/1356196352/ 「闖入者」って民主主義という価値観を押しつけるアンチテーゼだとネット右翼あたりが解釈してたけど、
安部の親友だったキーンさんは「民主主義を茶化してる」と評価してなかったな。 民主主義というか原理なき「友愛」の思想の行き着く先であって
キチンとした民主主義は個人の自立と尊厳が倫理基盤として据えられていて
その上での連帯と相互扶助が説かれているので
あの話から民主主義自体が批判されるのは間違い(倫理性の根拠の問題もありますが)
逆に日本における民主主義理解はその程度のものなんだろうけどね
そういう意味では倫理的批判が含まれているのかも知れない >>797
「友達」含めて現在安部作品の翻訳者でもあるキーンさんが言うんだから、それはそれで興味深いね。
巻末の解説では彼は作品に小難しい解釈は必要ないと書いてたね。「読み物」として純粋に楽しんでほしいとね。 安部公房の書く女の取りあいは
農村から都市部へ出る時代も相まって
頭脳労働者の甲斐性へのメタファーになってるよな
箱男が民主主義における匿名性の極限状態を描いてて
ネット社会どうたらと褒める人はいるしそれはそれでシステム論だから有効なんだけど
見られる客体としての看護婦のインスタグラム性を語る人の少なさが不思議だった
性的アピール(いまや男女は関係ない)と依存的な自己承認欲求で生物学的に見て簡単に片づくからだろうか?
そんな風に今の時代と照らし合わせて砂の女について考えると楽しいね
寓話創作における生物学的な観察眼と関数のように代入可能な出来事の抽出の視点で
あの作品について考えると、理想が生活の論理に駆逐されるどころかそれを内包した
人間のアルゴリズムに肉薄してると思う
メタファーを描くのではなく、メタファーで代入可能な人間の「同一性」を追求してて
晩年はそれを放棄してるように見える
ちなみに、砂の女の「これでいいんだ」から告発成分を抜いて
女の帰郷でやったのがおもひでぽろぽろだと思うw >>800
そう考えると
何故民主制下のギリシャにおける悲劇は王族ものなのかに言及したり
年をとるとニヒリストになって人間が一種類に見えるなんて発言したり
医者には医者の泥棒には泥棒の指5本分の想像力があるとか
歴史のプランク定数だとか、縄張り意識の延長としての国家を分子生物学者に語りかけたりといった
過去の主張に筋が通るんだよな
普遍文法に興味を持つのは当たり前だからこそ
かえって、交流の産物であるピジンに可能性を見いだしてた優しさが沁みるね >>802
続きって意味だよ
短文の状況説明でほのめかして
後はご勝手と匿名の出る杭精神も中途半端とか糞だね君
まだ反論の方がましだよ とあるインタビューで好きな音楽にピンク・フロイドの他にセロニアス・モンクを
あげていたような >>805
エコーズが好きと言っていたね。少年期に住んでた満州の砂漠を思い出すとか
あとピンクフロイドの狂気収録の「走り回って」で空港を患者乗せてはしりまわるベッドのPVは
カンガルーノートの走る生命維持装置付きのベッドを思わせる ずいぶん昔に福島正実のSF入門みたいな本で
人間そっくりを紹介していた
それが安部公房との出会いなんだけど
この福島正実の本が見つけられない >>808
筒井康隆編のSF教室
伊藤典夫と豊田有恒も書いてる
今は筒井康隆コレクションの1に入ってる >>809
大感謝です。長年探していました。
今アマゾンで確保しました >>810
お役に立てて何よりです
小学生の頃にあの熱気あふれる紹介文を読んですぐに人間そっくり買って読みました
再読したら印象教えてくださいね >>811
読みました!
この挿絵覚えています。本当に人間そっくりを
読んでもらいたいという熱い気持ちが伝わってきます
いま息子が小5なので、そろそろ薦めたいですね
これを読んでエスパイも明日泥棒も読みました
ただ人間そっくりは図書館で読んだのでこれから購入するつもりです >>812
田中一郎がどうかしたのか?
単なるセールスマンだろ。
脚本家は、疲れてたんだよ。 他人の顔、高校ん時に読んだわ、
何十年かぶりに読み直してみっかな?
そんな香具師も少なくあるまい?
違った読み方ができそうだよな?
読書って、自分の人生に絡めながらするもんだからな? 安部公房の「闖入者」の粗筋を読むと、単なる異化効果を強調した
だけの作品という気がするが。
花田と安部が分かれて行ったのも、花田が異化効果に見切りをつけ
たからと思う。 安部公房の小説は日本人によるドストエフスキーの批評としては最上のものですね、下手にキリスト教に寄り添ったりしないしあと皆馬鹿ばっかりですからね。しかし現代人の分裂ぶり狂いっぷりはもはやあらゆる文学を超えてきてしまっているかもしれない。 箱男の覗き窓をスマホに置き換えたら今風の読み解きが出来るかもしれない 安部公房の作品が電子書籍化されたら直ちに全作品買います 三浦綾子記念館の館長さんが担当の国語受けてたんだけど、
たしか「友人の安部公房が〜」って話してたはずだけどまじかね。
三浦〜と聞きまちがえたかな
館長さん亡くなった時新聞にどーんとのってておったまげたし信憑性はある 最近写真に興味持って色々調べてたんだけど、ああそういえば安部公房も写真撮ってたな、と思い出し彼の写真についての考え方読むとものすごくしっくりきて
小説好きだと写真の好みも似通ってくるんだなと。 安部公房の作品が電子書籍化されたら直ちに全作品買います つぎ何を再読しようかな。ハードカバーは高いから図書館で読もう。文庫は他人の顔と水中なんとかかんとかってのをBOOK・OFFで買います >>827
青木やっちゃんは三島よりも大江よりも、安部が日本一だと思うか? そうなると三位一体かと。一位が阿部 二位が大江 三位が三島
まあ三島由紀夫はほぼ読んでません。 開高健、北杜夫、星新一の三位一体のがほがらかでいいなw悪夢見ちゃったよ再読して初日に 第四間なんとか、はゴダ―ルのアルファビルじゃね?また買うか 大森望さんの日本sf作家のコンピレーション買ってそのなかにこのスレで引き合いに出された円城さんの作品読みましたが難しい漢字やわからない言葉だらけでした( ノД`)… 新潮文庫の短編集を最近買ったが、背表紙の色が
以前の水色から銀色に変わってた
本棚に並べると統一感がなくなるから、色の変更はやめてほしい
カバーデザインの変更は構わないけど 銀色のほうがすこですな
あの冷たい無機的な感じが全集に近い雰囲気 古本屋でちょいちょい単行本買うけど結局読むのは文庫の方 数十年前、高校の課題図書に指定されたので、新潮文庫の『石の眼』を買った
結局、この小説は読まないまま、今に至る
くだんの文庫本はどこかにいってしまったし、絶版で新本も入手不可だ
内容は永遠に知らないままになりそうだ 「燃えつきた地図」の後ですね
果林とやったのは
しばらく書けなかったほど、絞り取られたみたいです >>842
果林と知り合う頃から、安部ちゃんは、書くのが苦しかったらしい。
若い頃と違って、もう想像力が枯渇してたんだろうな。 三島や川端と比べると、安部は落ちる
代表作ですら、面白いと思ったことはなかった
まあ、基本、人間が描けていない 緑色のストッキング
kindleでもいいからしてくれ
戯曲好きなんだ >>844
代表作「砂の女」に出てくる主人公のパーソナリティーは
安部そのものだよ
川端も三島も、谷崎「異端者の悲しみ」でさえも
どの私小説作家ですらも
あそこまで自己を剝き出しに曝したことはない 純文スレ安部待望論が出るくらい、才能の枯渇が顕著
既存の作家に期待できないし、新人から安倍の再来が出現……するわけない 群像劇、ティーンズ系など
月並みな発想の新人ばかりだからな
純文学は完全に斜陽。安部公房級の逸材が必要だろ >>850
安倍が後継者とみなしていたらしい山尾 悠子はどうか
最近の作品は読んでないのでわからんが 突然……この切り口が好きなんだよ
小説の世界に引きずり込まれる
こういうの書ける作家はいまいない 安部公房の作品が電子書籍化されたら直ちに全作品買います 「気がつくと私は一本の棒になっていた」
すごい発想 いや、時々息苦しくなって、現実と地続きになってる様な物を読みたくなるよ 安部は現実と直にというか生理的に地続きすぎて不安になってくる 棒になるって話、カフカの橋に通じるものがある
いまの純文作家は発想が貧困すぎて、読む気しない 小山田浩子、鹿島田真希、円城塔あたりは現代邦人作家としてはいい方だと思うけどねえ
ただどこかしら物足りない気がしなくもない 小島秀夫 @Kojima_Hideo 1時間
日本映画の名作でいうと、勅使河原宏監督のBDも国内では出てない。せめて安部公房原作の
「砂の女(1964)」「他人の顔(1966)」「燃えつきた地図(1968)」くらいは欲しい。
https://twitter.com/Kojima_Hideo/status/1492153260190597122
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) 小島秀夫も安部公房フリークだよな
箱男のオマージュとかやるくらい 安部公房って海外の文学者と比べたらどれくらいのランクに位置付けられるのかな
大文豪の足元にも及ばない? 10年以上前だけど
安部にハマって図書館で全集借りまくって読んで
「こんなに読むんだから買っちゃうか」と古書店で全集(揃い)買ったんだが
そうすると読まなくなったんだ笑
エッセイが好きだったな 小泉・今日子
↓↓
浜口・京子
歯魔!の番長 三浦
はま寿司! 苦ら・寿司! 日の丸、旭日旗アイコンの人らが政府を批判し始めてるね。
新自由主義の跋扈する国で、今保守と名乗るべきなのはリベラルだよ... 日の丸や旭日旗の連中は保守とか右翼じゃなくてネトウヨっていう新種のカルトで、その教祖が安倍晋三なんですよ
だからそれに反する為政者はたとえ自民であろうと維新であろうと的なわけです
言うじゃないですか「安倍さんしかいない」って
あれはもう右でも左でもなく「下」 >>874
そういう人が目立つし、安倍信者は確かにいるんだけど
明らかに自粛要請あたりから反自民の人がちらほら増えはじめて、インボイス制度の話出てから決定的になってる その意味では自称「真のリベラル」を名乗るタイプが一番体制翼賛的かもな
強者と弱者の争いで常にどっちもどっちといい続けたらその気がなくとも自ずと強権に媚び諂う駄犬になるわ
東浩紀とか萱野稔人とかあの辺 砂の女読みおわった
読んだ後なんかずっと憂鬱なんだが
そんなもんなのかね´д` ; 憂鬱なのは明日からまた仕事だからかもしれん
だが俺は失踪などしないぞ(`・ω・´) >>876
ロシアのことはあれだけああだこうだ言いってる新のリベラルも
パレスチナとイスラエルについては事後のことばかり論じてるよね 状況は過剰になっていく一方で
質的には全く深まっていかない なんでよりにもよって安部公房の回が
ヤマザキマリなんだよ
アイツどの話題からでも必ずジェンダーテーマに持っていって
そこから視点でしか語らねえんだよ
あ〜あツイてねえ
アイツだけは出て欲しくなかったわ
本当今のテレビってピンポイントで嫌がらせの作り方するよなあ テレビないから知らないけど第三者のレビュー番組(?)なんてどうでもよくね
どうせ全集まで読了しきってるようなここの人らにとって新情報が出るわけでもなく 6月の名著「砂の女」安部公房が作品に込めたものは
100分de名著
毎週月曜[Eテレ]後10:25
舞台は海岸に近い砂丘の中に埋もれかかった一軒家。休暇を利用して新種のハンミョウを採取すべく昆虫採集に出かけた学校教師・仁木順平が直面した事件とは?
100分de名著 安部公房“砂の女”[新](1)「“流動”と“定着”のはざまで」
放送日
6月6日(月) [Eテレ] 後10:25
出演者ほか
【講師】漫画家…ヤマザキマリ,【司会】伊集院光,安部みちこ,【朗読】町田啓太,【語り】小口貴子
内容
砂地の集落にたどり着いた仁木順平は、女が一人で住む家に一夜の宿を借りることに。そこで繰り返されるのは砂を掻き出す単純労働。常に流動する「自由の象徴」と仁木が思い描いていた「砂」は、この場所では人間の自由を阻む壁として立ちはだかる。第1回では、「砂の女」の執筆背景などにも言及しながら、安部公房が描こうとした、人間がもたざるを得ない限りない自由への憧れと、それを阻害するものとの葛藤について考える。 見たいような、今更素人のリアクションなんて見たくないような……
そもそも家にテレビがないから見れないだがな >>1
小島秀夫 @Kojima_Hideo
そろそろ西海岸時間にスイッチする為、仮眠を少し取らなけれいけないが、Eテレの「100分de名著」を観る事に。
僕が最も影響を受けた作家である安部公房。彼の傑作小説「砂の女」が今月のテーマなので、実放送で観る。
僕のエッセイ集「創造する遺伝子」でも取り上げた名作。多くの人に読んで欲しい。
twitter.com/Kojima_Hideo/status/1533811828538896384
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) >>798
友達を政治形態になぞらえるなら
砂の女の評論で起こった面白い話があるよ
砂の女が翻訳された当時、アメリカの批評家も中国の批評家も、
砂の集落が自分の国に見えた旨の文章を書いたんだって
北朝鮮で配給のチョコパイが、闇市で通貨の代わりになったんだけど
見方によっちゃビットコインも似てるよな
友達も人間の普遍的な性分から攻めていったと考えたら面白いかもな
副産物としての民主主義の極致は箱男で
作者本人も講演で語ってる >>891
これをきっかけに世の中で安部公房が盛り上がって電子書籍解禁になるといいな