木村蒹葭堂が図書館や博物館のミニサイズとしてのサロンを設けた所為で
大阪に上田秋成の『雨月物語』が生まれたのではないか?
後の『春雨物語』と対にすれば、秋成が彼なりに西洋のヘルメス思想を
理解していたことが分かる。
ヘルメス思想を伝奇化したという点で彼はエドガー・アラン・ポーの先駆
者だと思う。 
木村蒹葭堂はラテン語やオランダ語を読めたというから、本居宣長の思想
など、子供だましだと、多分思っていた。